秋の中国里山ツアー2017 powered by 大山G Beer

不定期連載 麦道をゆく 第85話
不定期連載 山道をゆく 第276話

朝日山(庵選千名山628)、山形仙(庵選千名山629)、星山(庵選千名山630)

ガンバリウス
強力米ラガー、スコティッシュエール、大山ブロンド、八郷、
ピルスナー、スタウト、ペールエール、IPA、バーレーワイン2016 2nd、
ヴァイツェン

タルマーリー
セゾン ハラタウブラン、ホップホワイト、柚子ベルジャンダブル

【秋の中国里山ツアー2017 powered by 大山G Beer】

11/2(金)
庵庵…鴨居〜東神奈川…仲木戸〜(エアポート急行)〜羽田空港国内線ターミナル
…エアーローソン…501ゲート=タラップ/ANA381/米子鬼太郎空港
=県47号=ガソリンタウン・フリーレンタカーオフィス
−県246号−江島大橋−県338号−長海−R431(農免農道)−県21号
−県道264号線(講武古江線)−県道37号線(松江鹿島美穂関線)−古浦
…古浦天満宮…登山口…分岐…(朝日山)西の峰…(朝日山)東の峰
…朝日寺…分岐…登山口…古浦−県37−イオン菅田店−県21号
−総合体育館前−県道260号線(本庄福富松江線)−西尾IC−松江だんだん道路
−松江JCT−松江道路−安来道路−米子バイパス−日野川東IC−県159号
−ガンバリウス−ロイヤルヴァンベール大山…ガンバリウス…RVB大山

11/3(祝)
RVB大山−県36号−県52号−県45号−溝口IC−米子自動車道−落合JCT
−中国自動車道−二宮PA−津山IC−R53(因幡街道)−工門
−県道348号線(堀坂勝北線)−県道450号線(三浦勝北線)−声ヶ乢登山口
…分岐…吹上展望所…山型仙…三角点…山型仙…分岐…登山口
−県450号−日本原−R53−県295号−那岐小学校…タルマーリー
…那岐小学校−県295号−R53−ESSO津山高野サービススタンド
−イオン津山−新河辺−R179(出雲街道)−院庄−R181−溝口IC入口
−県45号−県52号−県36号−RVB大山…ガンバリウス…RVB大山

11/4(土)
RVB大山−県36号−県52号−県45号−溝口IC入口−R181−美甘
−広域基幹林道 作西線−西登山口…分岐…星山…分岐…西登山口
−林道−R313−初和−R482−江尾−R181−ファミリーマート伯耆溝口店
−溝口IC入口−県45号−県52号−県36号−RVB大山…ガンバリウス
…RVB大山

11/5(日)
RVB大山−県159号−日野川東IC−米子バイパス−米子南IC
−R181−公会堂前−県157−米子食品団地入口−県47
−レンタカーオフィス=米子鬼太郎空港…蕎麦処 阿礼…1ゲート/ANA386
/67ゲート…羽田空港国内線ターミナル〜(エアポート急行)〜仲木戸
…東神奈川〜鴨居=鴨居7丁目…庵庵

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春の飲み放題期訪問は6月の桝水高原イベントに振り替えて久しいが、秋は外せず、少しでも快適と安価にと、早めの交通手段及び宿泊施設の確保を検討した。3日か23日に絡めて連休化である。後半は積雪の心配もあるため、前半にアニバーサリー休暇をつけて強大化だ。
宿もすんなり3連泊分が確保できた。レストランの席予約はシーズンにつき祝土は不可の烙印を押され、木曜のみ辛うじて夜の卓を確保できた。そして、逸る逸る。初日はレンタカーを借りたら山へ直行、帰路の途でスーパーに寄っては昼食タイムもガンバリウス、との野望は固い。そう、少々残念なことに、毎年利用しているイツモレンタカーが買収されたかで社名変更して予約インターフェースも変更されており、2ヶ月前に予約ができなかったのである。楽天トラベルからそれなりの代替物件を探せていたのだが、少し高くてもイツモ、と思って予約ができないことをWeb問合せフォームに入力した。しかし、3日経過して音沙汰なし、已む無く諦めて楽天経由のフリーレンタカーにした。こちらはデフォルトでカーナビ付きである。まぁ、あるに越したことはないか。カーナビなし歴は長く、と言うか今まで7年間一度もなく、有償なら遠慮するところであった。
気持ちだけは逸り、用意不周到、出発当日は早起きして少しでも夜行バスでの寝つきに寄与すべく、ただ本番での消耗も鑑みながらの活動に落ち着く。待合室での手持無沙汰が想定される中、逸る気持ちを抑えられず、予定より1時間早く自宅を発つ。
メールチェックは羽田空港で済ませ、ANA381便空路の人となった。年10回程度の国内線利用では使える程マイルは貯まらない。貯まらないマイルよりは旅費だ。秋田は大抵JALの方が安めだし、米子はANAしか就航していない。そんなものさ。米子空港では、イツモレンタカーの馴染みのおじさんは幸か不幸か見掛けなかった。すぐさまフリーレンタカー看板持ちの方に名乗りを上げ、事務所へ行って手続きをする。保険に保険をと、3泊分として既にカード払いしたのに加え、5千円程追加で安心パックなるものを購入した。これが3日目に効いてくるとはその時には露にも思わなかった。
カーナビ操作、と言うよりは目的地が辺鄙過ぎて検索に時間がかかった。あの、アクセル踏みっ放しでないと、で有名な江島大橋は思ったより傾斜が緩い。あの急登を走破したのは5年前、もう少し歯応えがあった記憶なのだが。調べ直すと、当時は島根側から入橋であり、こちらは6.1%の角度であったのだ。当時のレンタカーはスズキのスイフト。決して足腰の弱い車ではなかっただ。そして今回はマーチである。ただ、鳥取側からであると5.1%と若干緩めであり、架け替えされてしまったかと早合点していた次第である。
平日と言うこともあり、そこそこ交通量もある。まぁ、焦んなよ。そう、もう昼食のことしか眼中になくなってしまっていた。古浦海岸周辺の駐車場に車を停めて、歩き出す。
手持ちは地図でなくガイドブックであり、記載地図はかなり大雑把、しかも11年前に刊行された版だ。道が変わってしまったのか、20分近くだろうか、登山口探しに彷徨せざるを得なかった。ううむ。諦めかけた矢先、試にGoogleマップで近隣を確認してみると、、、おぉっ、少し歩けば山に登れそうな階段があるようだ、試してみるか。
あった。整備された登山口が。しかも駐車場もトイレもある。中国自然歩道の一部だから廃道は考え難かったが、11年前より少々移動した模様だ。











階段は続く。しかし、もう道を見つけたアントニオは急な階段でも容赦しなかった。俺のビールタイムを削ろうモノは成敗してやる!金曜とは言え、数人のハイカーはいらした。階段で一人抜き、朝日寺前分岐から西峰直行したが、恐らく寺のある東峰側から来られた方も。そのうちの一人、御爺さん曰く、「島大の学生さんですか?」へっ?シマダイ?縞鯛?今や普通の学生の倍の年齢である。あともう10歳若ければ「似たようなものです」と躊躇せず即答していたのだが、今日は社会通念上、憚られた。齢84の御爺さんから見たら、学生みたいなものとしか写らなかったのだろう。この登攀力は麦有引力によるものだが、我ながら凄まじかった。麦欠。麦有引力。素晴らしい日本海。昨日も休肝した。美しい景色は3分で良い。展望台と思しきこの地に三角点の類がないので、ひょっとすると西峰山頂と言うべき地点はもう少し先かもしれないが、、、ごめん西峰、麦には勝てないよ。東峰、朝日寺に寄り、もうフルスロットルで階段を降りた。焦ろよ。焦ろよ。

空腹時のイライラは乱暴運転に繋がりかねない。落ち着け。もうこうなったら安来道路を使ってやる。あっ、カーナビは県道119号線を示したか、、、ここは生活道路だから飛ばせまい。程無くしてガンバリウスに辿り着く。

店内を覗けば、顔見知りのスタッフの会釈が。スミマセン、夜は予約してますが、昼も飲みたいので。今年からレストランタップも新しくなり、定番ピルスナー、ヴァイツェン、ペールエール、スタウトに、季節ものはIPA、八郷、大山ブロンド、スコティッシュエールに強力米ラガー、更には飲み放題対象外だがバーレーワインまで繋がっているのだ。焦る必要はなかった。素晴らしい。ガンバリウスランチは何時もながらややボリューミーな洋風デラックス幕の内感を呈していた。素晴らしい。申し分ない。
食後宿にて先ずは風呂で汗を流し、業務メールを淡々と捌いていた。木曜日である。仕方ない。仕方ないと思ってもいけない。自分が何処に居るか、お客さんにバラしてはいけない。休暇は申請している身だ。だが、開き直る訳にも行かぬ。会社って一人くらいいなくても業務は回せるべきところであろう。そうなるのは何時の日か。もう会社カレンダー外の長期休暇は取得できないのではないか。合掌。伯耆町の一角で業務メール対応に明け暮れた。もう18時にはビールを飲む権利は十二分にある。そうだ、アントニオ。やれ、やってしまえ。
予約の時刻に再びガンバリウスに赴く。ビールも然ることながら、食べ物もガツンと行きたく、バックリブを所望してしまう。しかもピザもソーセージトッピングで肉々しい。更に、アルコール度数9%のバーレーワインも嗜んでしまった。店内は徐々に混雑し、常連客への挨拶にか、醸造長ヒデさんも登場された。いや、仕事もしたし、沢山食べ、沢山飲んださ。
死んだように眠って開けた朝である。今日も天気は上々だ。岡山方面へ行くぞ!昼飯目的のレストランの開店時刻を鑑み、今日は山形仙に向かう。ヤマガタセン。この周辺の山は「セン」は山でなく仙になっている。人が住んでいることか。米子道から中国道を抜けて津山ICで高速を降り、R53を東へ向かう。案の定、ガスってる。古のスキー場周辺のような道を登っては、おっと、登山口の少々手前で、トイレを思しき建物を発見、車を停めて寄る。飲み過ぎ翌朝の登山だ、仕方ない。すっきりして車を少し進め、声ヶ乢に到着。
先客もない。此処から東へ向かえば広戸仙へ行けるが、、、そう、広戸仙へは日本原から登るのが一番近いのだが、登山道中に陸上自衛隊の演習場を通過しなければならず、近年終ぞや演習場に迷う登山者多数とのことでそのルートは一般人通行禁止となってしまった。否、使いたいならば陸自に入隊すれば良い。声ヶ乢からのルートでは日が暮れそうなので、涙は呑むこともなく西へ向かう。

朝露で滑り易い。そんなものさ。まぁ、好天だ。我慢だ。少々登って指導標のない分岐を右折して展望台を目指す。素晴らしい。紅葉は3分くらいだろうが、広戸仙が凛々しい。ハラショー!そう、当然だが、今日も昼飯というか昼ビールが既に眼中、脳中を覆い尽くしている。一部、倒木の迂回路に赤テープもなく、通過に少々面食らった箇所はあったが、我が麦意の前には困難ともならなかった。山頂までも時間の問題であった。1時間かかっていない。もう、麦の前に壁はなし。三角点にもタッチした。まぁまぁの眺めだね。





下りもまだ濡れ道だから気をつけねば。9時頃には下山してしまう。焦んなよ。R53に戻っては鳥取県に再び入り、また那岐駅の近くまで来てしまった。何処に停めるか。悩める時間はたっぷりあった。そうは言っても、ほぼ開店早々に暖簾を潜ってしまう。
地場野菜たっぷりのピザにセゾンハラタウブランでどうだ。昨年座ったカウンター席は辛くも廃止され、キャッシュオンデリバリー式となった。素朴。山奥に居場所があった。そして、ハラタイラ。気分はおフランス。新作ホップホワイトについては美味だが少々インパクトに欠けた。それは次に柚子ベルジャンダブルを飲んでしまったからに他ならない。5月に京都三条商店会イベントでも飲んだと思うが、あの時は味覚不明になるほど多種を飲んでしまっており、記憶にない。場所を変えて飲むことは重要だ。適液滴所。オーチニフクースナ!しかも、美味しい食事とビールを彩るきれいな女性スタッフも、昨年の方とは異なる方がいらしており、今日の旅はここで終わっても良いと感じた。スパシーバ。
さて、まだ午前中ともあれば高速代を払う必要もなく、下道で戻る。宿のフロントに赴けば、おや、何と、隣接高級宿の無料入浴券をくださるではないか!ハラショー!!
さぁて、今日の風呂はどうするか。今日チケットを使って明日もあわよくばもう一枚ゲット!?あるいは、、、温泉欲は果てしない。そんなうちにガンバリウスには15時少々過ぎに到着したのだが、、、殺人的待ちである。否、未だ15:20の待ちは殺人化してはいなかった。想定していた待ち時間潰しに、文庫本を持参していた。麦欲の秋の前に読書の秋である。しかし、脳内は活字3行過ぎては麦芽が1粒くらいの割合で配合されていた。配合時間はかくして1時間を超えてしまった。ズワイガニピザに豚ソテーなど、今晩も食事に余念はなかった。、オーチニ フクースナ!ただ、馴染みのスタッフからは、「神奈川県って、物騒なところですね」と釘を刺された。座間の事件はホット過ぎるし、昨年夏に相模原市の施設で発生した凄惨な事件も記憶に新しい。重大事件によって地域の良し悪しにつけこまれるのも残念ではあるが、犯罪のし難い社会にしていかなければと切に願う次第である。

結局明日は明日の風に吹いて貰おうと、温泉は今日浸かることにした。大浴場!温い!嗚呼、癒される。もう今日は思い残すことはない。食う風呂寝る。
さて今日の天候は微妙である。岡山県側が割とベター、それでも10時近くに若干晴れマークである。その他の地域は曇り空か降られてしまうくらいである。なので今日も岡山へ向かう。初日に米子のイオンで購入してしまった缶ビールを土産に持ち帰るのも癪だから、今日昼に宿で飲むしかない。今日は急ぐ必要がないので往路も下道に甘んじる。天気予報通りと言うべきか、鳥取県内は軒並み俄雨さえ祟るではないか。しかし、天気予報はウソをつかない。岡山の山頂では晴れるのだ。
R181から、あの、何て読むのだ、美甘と書いてミカン?ミアマ?ノン。ミカモである。元は御鴨だったらしい。Why、甘?まぁ良いか。そのあたりから林道に逸れたが、嵐後の倒木や九十九折に辟易し、下山時は別ルートをと思ったが、実は失敗だったのである。運転嫌いになりそうな狭路九十九折が続いたため、トイレもあったことだし、コースタイムの短い西登山口から登山を始める。



夜露で今日も滑り易いが、想定通りの晴れである。ただ、短距離だった。40分以内に山頂に到達してしまった。良いか。晴れてるし。また、直に降られることだし。当初予定していた登山口側へ降りた方がなだらかなのだが、舗装林道戻り歩きが長そうと思って止めた。それだけは正解だった。



下山後、R181側でなく、R313側に林道を巡ろうとしたのは誤算であった。倒木は往路の比ではない。道を大幅に塞いでいる倒木が5,6箇所はあったか。幅のある車なら通行不可だ。ひょっとしてこのマーチでさえも倒木を擦ってしまったレベルではないか。追加払いした保険に救われたかも知れぬ。何とかR313には降りて一安心、国道を進む。カーナビの下道選択方法が不明で、放っておくと高速道へ誘導されかけたが、勝手知ったるルートであり、無視して国道を直走った。時折雨には降られたが、既に怖いものはなかった。溝口のファミマでお摘みを購入し、宿に戻る。
辛くもフロントで温泉無料券は入手ならず。部屋飲み後、部屋風呂に甘んじた。そんなものさ。午前中風呂である。そんなものさ。まだ夕飯には時間があり余り、文庫本を再度広げた。読了して出発し、ガンバリウスには15時頃に到着した。雨は上がっていたが、客足は御蔭で鈍く、今日はほぼ待ちなしで店内に案内されたのが幸いである。今日もモリモリとサラダ、ベーコン、酒粕鴨オレンジのピザ、赤天揚げに鳥取和牛メンチ、さらには飲み放題ビールに加えて2種類程日本酒もいただいて、今回のツアーでガンバリウスに飲み食べ残した思いはない。

最終日は航空券の金額の一番安い昼前の便にしており、レンタカーも時間超過で料金アップしないよう、9時返却を予定していた。前2日より寝坊はできるが何処の店にも寄れないのが残念である。フリーレンタカーも給油所併設の事務所のため、逆に満タンにしてから戻しに来る必要はなかった。返却手続きを経て、空港まで送って貰う。2時間以上も待ちが発生し、しかも昨日中に文庫本も読了し、暇を持て余した。目当てにしていたかばも臨時休業であり、已む無くその隣の蕎麦屋で割り子蕎麦をいただいた。今日は心を鬼にしてノンアルである。
やがてANA386便で羽田へ、その後も仲木戸・東神奈川間0分ダッシュを経て鴨居駅から119系統のバスにて自宅に戻った。スーパー2軒へ運転しての買い出しなど、その後結局日曜日は休肝日で終わった。
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イツモレンタカーの予約システムが次回は改善されていたらどうするか。悩みどころだ。7年もカーナビなしできたのだ。来年は来年の風が吹くだろう。
(完)

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付録:

麦・山旅アドバイス
・古浦周辺には海水浴場など駐車場、トイレ多数。
・ガンバリウスでは無料Wifi利用可能。
・タルマーリーでも無料Wifi利用可能。但し電波は弱いかも。
・勝山美しい森ビジターセンター周辺林道は恐らく台風直撃による
倒木で大型車は無傷では通行不可と見られる。