定例G参詣

不定期連載 山道をゆく 第236話
不定期連載 還って来たグルメ街道をゆく 話数知らず
不定期連載 麦道をゆく 既出
寂静山(庵選千名山521)、豪円山(庵選千名山522)
大山Gビール ガンブリウス
(ヴァイツェンボック、八郷、ペールエール、ヴァイツェン、スタウト、
ピルスナー、バーレーワイン2009)
八条ダイナー
(八条ビール)
【定例G参詣】

4/23(土)
庵庵…鴨居〜新横浜〜(ひかり493号)〜京都…ホテル京阪京都
…ファミマ…ホテル京阪=(310便)=安富PA=大山PA…大山ビューライン
…県道36号線…ビアホフ ガンバリウス…ロイヤルヴァンベール大山
…ガンバリ…RVBD

4/24(日)
RVBD…山道…県道36号線…持田農園…大山道(県道24号線)…大山寺
…僧兵の力石…寂静山…僧兵コース(林道)…豪円山登山口…のろし台
…ノーマルヒルジャンプ台…豪円山…ジャンプ台…登山口…大山寺
=中槙原…県道36号線…山道…RVBD…ガンバリ…大山ガーデンプレイス
…RVBD…ガンバリ…RVBD

4/25(月)
RVBD…大山ロイヤルホテル=(伯耆町スクールバス)=大山PA入口
…大山PA=(310便)=安富PA=京都八条口…八条ダイナー…駿河銀行
…伊勢丹空中庭園…蓬莱551…京都〜(ひかり518号)〜新横浜〜鴨居
…庵庵

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「定例G参詣」
3.11がために3.12に出場できず、今日に至る。3.12の大会は3.11にも拘らず開催された。一震災被害者としては遺憾極まりなかった。
その後、電車は動かず、3.11の影響による業務の増加で嘗胆の日々を過ごしていた。春の地ビール祭りは今年は開催期間が早いと感じた。3.12〜4.24。業務の嵩みを考えると、今年は期間終盤ギリギリ参戦の選択しかできなかった。あの、車がなければ通常赴けないであろう地に、今日ばかりは公共交通機関の利用でスケジュールを組むこととした。伯耆町は庭のようなものである。
大山PAから歩く1時間PAで時間を潰してから町営バスに乗るか。JR東海のExpressポイントも使い時である。朝一便乗換を利用し、大山PA到着時刻や天候次第でバスに乗るかを決めれば良いだろう。
前日も帰宅できたのは23:58であった。風呂、旅行の最終準備をしているうちに1:30になってしまった。満を持して目覚ましを3つセットしてから床に就く。何とか1つ目で起床し、着替えなどをして庵々を発つ。雨である。時折激しく。ただ、今日は山岳行脚はない。降らば降れ。しっかり新横浜駅の売店では、朝食の弁当と発泡麦茶を所望してしまっていたが。
業務の宿題を車内に持ち込んだ都合、あまり車窓に目をくれる余裕もなかった。これは本当に意識してはいなかったのだが、地震の発生していない地域では時刻表通りに新幹線が時速270kmで飛ばせるのだな、と有り難感に圧されていた。
京都着は8時過ぎである。土曜であるから、未だ街が起きていなくてもおかしくはない時間帯である。バスの案内所にて既に予約済みの往復割引チケットを購入、明日の朝などの食料をコンビニで調達してバス停にて待つ。土曜の米子行き第1便は果たしてアントニオも含めてたったの6人しか集客できなかった。これは自粛の影響なのだろうか。京都発着なのだから、アントニオのような関東人でなく、関西人がもっと経済を回すべく旅に出るべきではなかろうか。確かに、ガラガラのバス乗車によって独占欲が満たされていることは否めないのだが。
自然渋滞と事故渋滞が1件ずつあったものの、ダイヤ自体に余裕があるようで、途中のPA休憩も10分は確保できた上で、大山PAには定刻より15分近く早い到着となった。大山PAにはスマートICが建設中である。秋の定期訪問時には開通しているかも知れぬ。
雨は上がった。大山が、否、樽生が、アントニオを呼んでいた。大山PAの下り線はトイレのみだが、上り線には売店と食堂がある。 ただ、此処では我が麦意を満たせまい。待つ理由は霧消した。雨上がりで未だ雲に隠れている大山が、ビューラインを東進するに連れ、ベールを脱ぎ出してくれた。関東人が富士を目指して歩くようになものである。アントニオは、明るみの増す伯耆冨士に向けて歩を進めた。途中、闘犬大会なるものが開催されており、騒がしかった。露店と思しきものも遠巻きに確認できたが、大山Gビールの樽生が用意されているとはとても思えないため、無視して先を急いだ。
PAから5kmはあると思ったが、麦意全開のアントニオ競歩、否、強歩にて、PA発ってから45分程で今日のメインイベント会場に到着できた。早速飲み放題を希望した。何と、キャンペーン後半期間の季節限定品ヴァイツェンボックが、キャンペーン終了前日である今日まで残っているではないか!良かった良かった!強歩は正しかった。今まで隣卓に運ばれているのを見て美味そうと思って注文した大山Gカレーについては、我が期待の方が実態を上回ってしまったのが残念である。決して悪くはない。此処はビールのみでなく食事も美味いのだ。しかし、隣の初老夫妻、男性は大皿カレー、女性は大皿パスタを食べながら、更に2枚の巨大ピザを平らげていた。粗放的な伯耆町である。
遅い昼食を終え、宿に入る。残務、寸眠に明け暮れているうちに17時を過ぎてしまった。前回土曜の19時で1時間待たされたのだが、今日は17時半にしてそれに近い待ちの模様である。がっ栗。飲み放題最終週末である。それにしても、キリンフリーが運ばれて行くテーブルが少な過ぎる。何処のドイツが帰路は運転するのだろうか。前回も暇潰しアイテムを持ち合わせておらず、イライラっとさせられたが、今回はそうでもなかった。店側の対応が変わったのではない。アントニオが少し大人になったのだろう。イライラ後に食う飯と、気持ちを違えてのそれでは味が違うのだ。待たされた後、季節モノと思しき酒粕葱ピザとベーコンステーキをいただいた。いずれもごっつう美味い。会計時には店長も待たせたことに対して平謝りであった。許すと人は大きくなれるのだ。
宿に戻り、温泉に浸かり、寝た。21時台だったが日頃の疲労を鑑みると早過ぎることはなかった。
4時台に目覚ましをセットしていた。1台目のアラームで起き、支度をした。5時半過ぎに宿を出て、大山寺方面へと向かう。 普段車で飛ばして通過するルートなので道を間違うことはない。矢張り、歩くことによる発見は多い。平成の水百選に選定されている地蔵滝の泉も、宿から余り離れてはいなかったが、今日初めて確認した。 歩くと意外と距離が長いことに気づく。嗚呼、こんなにかかっただろうか、、、登りが多いのはどうでもよいのだが、、、ネット地図にもランドマークが少なく、できるだけショートカットしたいと考えていたが、中々難しかった。大山寺はホントに遠かった。7%から12%の傾斜で九十九折でなく、ほぼ真っ直ぐなのである。登れども登れども我が暮らし、楽にならず。前回ジェットコースターと称したが、こんな真っ直ぐなジェットコースターはアントニオ史上何処にもない。そのコースターレールをカリカリカリカリ登るのはかくもしんどいことだと、コースターの気持ちを痛感した。持田農園沿いの側道を利用したものの、ほぼ直線のアスファルトの上を標高差にして約200m、長さ5kmも歩くのはとても骨が折れると感じた。何台の車に抜かれたことだろう。各運転手と一緒に歩いたら決して負けはしないが、矢張り車は早く、快適な乗り物であろう。
そんなこんなで7:12に大山寺駐車場に到達した。しかし、4月下旬と言うのに気温は5℃の寒さである。漸く心臓破りの逆コースターに別れを告げ、大山寺参堂を進む。大山自体は笠を被っているものの、アントニオの他に3人のハイカーを確認した。今回は軟弱コースを行こうとしているのだが、先行く人は不明だった。うち、初老の方は超望遠レンズ付のカメラを携えていた。大山山頂まで行ければそのレンズは不要だろう。ならば、アントニオと同じく近場の散策に終始するのだろうか。
近場故に逆に歩かれておらず、残雪に道を阻まれながらも寂静山ルートを確認した。中ノ原への分岐点が雪に埋まっており、思わぬルートファインディング大会となった。下りたいのだが、、、下り過ぎて谷底に落ちそうにも見えるし、、、こんな場合ははっきりとした上り道を伝うのが鉄則だ。7:46、寂静山に到達したが、大山北壁、お父さんは未だご機嫌斜めであった。
その後も、ガイドマップが示す中ノ原方面には積雪でルートが不明な箇所が多く、経験としては面白かった。無雪期だったらこれ程のスリル感はなかった筈だ。
さて、大山周遊道路を跨いで豪円山を目指す。東面にはノーマルヒルのジャンプ台があり、その箇所までは、何と、舗装されていた。とは言うものの、上側は積雪によってその舗装面がほぼ隠れてしまっていたのだが。ジャンプ台の先も数分雪道を踏み締め、8:17、豪円山山頂に到達した。寒い。弓ヶ浜も少々霞む。北壁、お父さん未だ怒っておられるようだ。豪円僧正座像は寒い中座り続け、ご苦労なことであった。


中ノ原ルートファインディングで少々時間を取られてしまい、帰路は途中まででもバスの世話になりたく、駆け足で下った。8:40のバスに乗れれば大山道歩きだけはパスできる。駐車場には8:35に到着し、数人を乗せてバスは8:44頃に出発し、延々と下ること10分、8:54に中槙原バス停にて下車した。大山寺で運ちゃんに、「ガーデンプレイスに近いのは中槙原ですよね?」と問うたところ、回答までに間があった。そして「そうですね〜」と歯切れの悪い返事であった。最寄の中槙原からでも歩いて4,50分はかかることを知っていたためであろう。それでも大山道の、恐らく1時間程度のアスファルト下りを回避できたのは幸いであった。バスの有り難味を痛感した。
再び平原ゴルフ場の脇を通り、一旦宿へ戻る。床掃除をし、逸ってしまって昨日自分土産用に購入したバーレーワイン2009を開栓してしまった。濃厚な麦のワインである。んまい。
そしてまたガンバリへ。ピザとムール貝の地酒蒸しをいただいた。ガンバリの食事に外れがないのが嬉しい。食後はガーデンプレイスまで散歩し、地場野菜と揚げ豆腐を購入した。ほんのり甘い揚げ豆腐は意外なデザートとなった。
宿に戻って風呂に入り、奇行を認めるなどし、17時前にまたガンブリを目指す。昼間に店員に問うて曰く、昨日より込むとの脅しであったためためである。だが、17時では余裕で座れ、18時頃になっても未だ空テーブルが数卓あったくらいだ。野菜スティックサラダのアンチョビソース添えと大山地鶏とベーコンのグリルを所望した。特に地鶏の肉が締まっており、無茶苦茶美味でビエールが進んだ。ガンブリ最終食ともあるため、思い切って純米大吟醸八郷も所望してしまった。酒蔵の美酒に酔いしれたアントニオであった。
宿に戻り、ガーデンプレイスで購入した苺を頬張り、風呂に入り直してまた気絶した。
翌朝、コンビニで購入した菓子パンの残りを平らげ、リネン類をまとめ、ゴミを集積所に持参し、宿を発った。発つ、と言っても徒歩1分の地にあるホテルの敷地内にバス停までである。バスの到来まで雑誌を読んで時間を潰した。やがて、伯耆町営スクールバスが到着。アントニオ以外の客は全て小中学生であった。バスは伯耆町を駆け巡っては更に集客し、小学校で殆どの客を降ろした。今日も好天ではあるが、背後に控えるお父さん、大山はご機嫌斜めが続いていた。大山PA入口で下ろされたアントニオは、20分ほど待って京都行き便に乗った。1C席であった。BC列間に通路があるタイプの3列独立シートで、運転席直後のハイデッキ被りつきシートではないか。月曜朝一便は座席がほぼ埋まっていた。確かに被りつきシートだったが、、、読書なり、本記認めなりで時を過ごした。特に渋滞もなく、京都駅には11時台に到着した。
前回同様に八条口のダイナーに直行。前回とメニューが異なっているではないか。ビール類はランチビールしかメニューに記載がなくなっていた。仕方なくランチビールを所望した。モルツであろうか。しかし、後から入店して来た別の中年カップルが、あの琥珀色の液体を、しかも男性は大ジョッキを、奥方でさえ中ジョッキを注文しているではないか!アントニオも負けてはいられず、中ジョッキを所望した。なんだ、、、それだったら最初から乾坤一擲の大ジョッキ注文を慣行していたのに、、、日替わりランチは何処にでもありそうな盛りであった。こちらについても、店の売りであるハンバーグランチか八条バーガーランチにすべきだった。
食後、某銀行の通帳に記帳し、散策でもと思っていたら、「空中庭園」への階段が目に留まった。アントニオを呼んでいるのか。まずは、南北自由通路2階から4階へ移動。その後、11階まで螺旋状でも九十九折でもなく、真っ直ぐ昇る階段が連なっていたのは壮観であった。 大山道に続くジェットコースターか、、、伊勢丹もかなり金を掛けたことであろう。昇ってはみたが、特に見たいものがあった訳ではなく、ただただ散歩をさせて貰った次第である。下界へ降りて、今回は探し当てられた、蓬莱551でフルコースセットを所望してしまった。結構な量だが、、、蓬莱551だから許さざるを得ない。やがてひかり518号の人となった。海老シュウマイ、餃子に豚マンは時間をかけながら制覇したが、残り、豚シュウマイと肉団子は持ち帰りとせざるを得なかった。次回は矢張り、車でないと。歩ける距離に行けそうな山はもう、、、大山と大地と海の恵みよ、また秋に。
(完)

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付録: 山旅・麦旅アドバイス ・この季節大山には未だ大量の残雪があるため、覚悟が必要。