秋の中国里山ツアー powered by 大山G Beer

不定期連載 麦道をゆく 第81話
不定期連載 麦道をゆく 第82話
不定期連載 山道をゆく 第272話

月山(未遂)、社日山(庵選千名山619)、比婆山(庵選千名山620)、
道後山(日本三百名山、庵選千名山621)、岩樋山(庵選千名山622)、
那岐山(日本三百名山、庵選千名山623)、


秋の大山地ビール祭り2016
ボック(瓶)、大山ブロンド、琥珀ヴァイス、ペールエール、スタウト、
ヴァイツェン、ピルスナー

TALMARY
ペールセゾン、煙スタウト、カモミールブロンド、夕焼けアンバー、
ペールセゾンエクストラネルソン
【秋の中国里山ツアー powered by 大山G Beer】

11/3(木・祝)
庵庵…鴨居〜東神奈川…仲木戸〜(エアポート急行)
〜羽田空港国内線ターミナル/ANA381/米子鬼太郎空港
−鳥取県道271号線−R431−AEON日吉津店−R431−皆生
−鳥取県道207号線−西福原1丁目−R9−日立坂下
−島根県道45号線−道の駅広瀬富田城…山中御殿(月山 本丸未遂)
…道の駅−県道45号線−島根県道102号線−島根県道9号線
−比婆山登山口…社日山展望台…比婆山頂神社…登山口
−県道9号線−鳥取県道1号線−鳥取県道316号線−大殿
−R181−岸本−鳥取県道36号線−ロイヤルヴァンベール大山
…ビア・ホフ・ガンバリウス…RVB大山…ガンバリウス…RVB

11/4(金)
RVB−県道36号線−吉定−R181−溝口−鳥取県道46号線−黒坂
−R183−生山道路−広島県道250号線(道後山公園線)
−月見ヶ丘…最低鞍部…大池分岐…道後山…持丸分岐…大池
…大池分岐…鞍部…岩樋山…月見ヶ丘−県道250号線−R183
−生山道路−ENEOSO黒坂SS−県道46号線−溝口−ACOOPみぞぐち店
−R181−県道45号線−県道52号線−県道36号線−RVB
…ガンバリウス…RVB…ガンバリウス…RVB

11/5(土)
RVB−県道36号線−県道52号線−県道45号線−溝口IC−米子自動車道
−落合JCT−中国自動車道−二宮PA−津山IC−R53(横山筋(備前街道))
−那岐−鳥取県道295号線(西字塚那岐停車場線)
−林道−大畑橋…西仙コース…尾根コース…シャクナゲの峰
…馬ノ背避難小屋…あずまや…那岐山…東仙コース分岐点…東仙コース
…治山の広場…大畑橋−県道295号線−那岐駅…TALMARY…駅−R53
−AEON津山−津山IC−落合JCT−蒜山高原SA−江府IC−R181−溝口
−県道45号線−県道52号線−県道36号線−RVB…ガンバリウス…RVB

11/6(日)
RVB−県道36号線−岸本−R181−大殿−ゆうゆうパル
−R181−米子南高等学校入口−鳥取県道300号線
−ヤマト運輸米子陰田宅急便センター−奥陰田−米子西IC−米子ICT
−R431−山芳海産(寿司研究室)−R431−皆生−県道207号線−R9
−県道157号線−米子食品団地入口−県道47号線−イツモレンタカー旗ヶ崎店
−県道217号線−米子鬼太郎空港(LA BAR)/ANA1088/羽田空港
〜(エアポート急行)〜仲木戸…東神奈川〜鴨居…ノジマららぽーと横浜店
…業務スーパー鴨居店…庵庵

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

夏に百名山を制覇したものの、この山行は止めようとは思っていない。11月も下旬になるとハイシーズンとして宿もレストランの席も予約が難くなると見て、上旬の飛び石に誕生日休暇を連結して4連休と決めた。宿予約受付初日に何と希望通り同一箇所3連泊が可能となった。しかも3連泊目は無料である。移動手段は時は金なり感覚も強くなり、航空便の早割に決めた。レストランの座席予約も受付けて貰えた。準備万端だ。
ガラガラを持ち運ぶ手間もあったものの、幸運なことに、予報より早い時刻に雨が上がってくれた。自棟前から数十メートルの登りをクリアすればあとは駅までほぼ下りか平坦である。着替え、ブーツにトレッキングポールだと左程重くもないのだが、嵩張るのは仕方ない。
横浜線上り始発電車にも何とか座れ、続くエアポート急行でも余裕着々だ。現地の天気予報も申し分ない。存分連休を堪能させて貰うか。
羽田空港チェックインは5ヶ月振りだったが、自動荷物預け機が並んでいるではないか!何故今までこれがなかったのだ!?確かに怪しい物品の有人チェックは必要なのだろうが、それより待ち時間短縮が何よりである。これで待機時間も更に有効に使えそうだ。明日の予定は今晩に天気予報と相談すれば良い。業務メール確認も今日はパスしてネットサーフィンでもするか。
機内では通路側席にて、先ずは今日、何処に行くかなぁ、と山ガイドブックを読み漁っていた。やがてCAによるソフトドリンクの配給となった。何となしにパッケージを見てグレープジュースを選択する。少々手元が狂い、ジュース零してしまった。悪いのは自分なのだが、CAは謝り続けてくださった。誠に恐縮である。零したものも、結局お代わりもいただいてしまい、かなり気分は良い。次回から、機内へは汚れても問題ない服を着て、、、は止めておこう。
鬼太郎空港には定刻より少々遅れての到着だった。何時もの通り、、、と思ったらイツモレンタカーの札を持たれていたのは初見のおばさんであった。何時もの方は恐らく休暇中なのだろう。今回は特に事前調整の連絡をしていなかったが、Webでの予約画面出力通りの料金の小銭は用意していた。車体は前回と同じような気がする。最近の軽自動車の車内空間は広く、申し分ない。そして、料金体系に対して早目の返却を予定していたから、との主旨で、千円以上で百円桁以下分を割り引いていただけてしまった。アントニオを常連として扱っていただけているようである。ラッキーだ。継続は力なり。
さて今日は左程天候がよろしくはないと山行については真剣に考慮していなかった。ただ、お天道様が見えないだけで、降るには程遠い曇りである。ビールを美味しくいただくには少しでも運動したいぞ。とのことで月山に白羽の矢を立てた。1時間くらい歩こうではないか。スタート地点は道の駅広瀬富田城である。最近のガイドブックからコースが外されてしまった独松山へのそれでもあり、見覚え十分であった。駐車場に車を止めるや、月山の登山口は何処かと問われてしまう。いや、私も知りたいと言うか、ジモティではないのだが。あ゛、秋田市街地では観光客にきちんと道案内できたのだから、島根県検定不合格か。支度をしているうちに先程問合せて来たおばさんが、今は山頂付近は工事中で山中御殿までしか行けないんだって、とのことである。1時間が更に短縮か。せめて見晴らしの良い地点まで行かせておくれよ、と願いながら駐車場を発った。
モノの15分ほどで山中御殿に到着してしまった。確かにその先は工事中だ。休日だから休工ではなかろうか、折角なので工事個所に影響を与えないから先に行かせて貰えたら、との希望虚しく、重機のエンジン音が鳴り響く。山頂まであと10分くらいの距離なのに。うむ。もう用はない。さっさと帰るか。
さて、さて。有り余るエネルギー発散のため、ガイドブックを検索した。見晴らしは微妙ながらコースタイム1時間程度の山が見つかった。ヨシ。トランキーロ。美味しいビールはまだ待てよ。
比婆山と言えば、昨年広島で辛くもヒバゴンには会えなかったそれの方が衆知のところだろうが、島根県にもあるとは今日まで知らなかった。県道沿いの駐車スペースは4台程度で満車だろうが、11時近くにして何方の車もなかった。月山未遂、あ、月山と言えば此方もだなぁ、山形を断念して広島ということか。
十数分歩いて社日山展望台で少々撮影後、そそくさと更に十数分歩いて山頂の比婆山神社へ到達。陰陽竹とは竹の幹に笹のような葉を持つ珍しい竹で、島根県の天然記念物に指定されている。日本でここだけ、的な看板はあるものの、福井県にも存在するらしい。そうでしたか。その珍しさはただ、我が麦意の前に無力であった。山頂域に到達だ。此処を降りれば今日は1時間+αの道程クリアだ。昨日も満を持して休肝したし、もうビールへは準備万端である。ガンバリウスよ、覚悟してくれ。




腹も麦も減り、運転も荒れがちだが、トランキーロ。もうビールは目前だ。車を宿に置き、ガンバリウスへと急いで下った。果たして、覚悟が必要だったのはアントニオの方だった。飛び石連休、秋の観光シーズンのお昼時につき、大混雑。開いた口が塞がらないアントニオを見つけた倉敷女史が、「2時間待ちくらいですかね〜。2名様グループも多くて2名用カウンター席への案内も難しいんですよ。15時半くらいまで待っていただければ大丈夫だと思いますけど」と満面の笑みを湛えながら声をかけてくださった。自分から名乗らなかったがさすがに覚えていただけたようで、寧ろ嬉しい。が、15時半から1時間半飲食したとして、すぐに予約した18時半の夕食タイムとなってしまう。嗚呼、悲劇は再び。すかさず売店の冷蔵庫に目を向ければ、季節限定ボックが見つかった!腹は決めた。昼は潔く退散しましょう。但し、インターナショナルビアカップ2016金賞のピルスナーとボックをお土産にいただきながら!!初対面のスタッフは一人もおらず、みな軽い会釈で対応いただけた。継続は力なり。
一応AEONでは昼食券の行動食にとパンおにぎりを購入しておいたので、何とか凌げるだろう。ただ、昼食タイム未遂故の宿早着である。少々遠慮気味にフロントを覗けば、昨年ロイヤルホテルの入浴無料券をくださった女性スタッフはいらっしゃらなかった。そう、6月チェックイン遅刻時の電話口の主は男性だった。合掌。とは失礼だが、そのスタッフ氏からは間も無く鍵を受け取ることができた。大浴場の営業を問えば、もう数年前から休止しているとのことだった。無念。部屋風呂に甘んじるか。
大山Gビールの工場長ヒデさんには3週間前都内のタップテイクオーバーイベントでお会いしており、アントニオが来山する頃にはボックが出ているだろうとのことだった。ドイツ語の強いの意のボックに何ら不足はない。世界一のピルスナーも然り。ガンバリウス敗北感は全くない。素晴らしいビールだ。あるべくしてあった大混雑だったのかも知れぬ。逆に夜が楽しみで仕方なくなって来たぞ。
170206 13:00ここまで編集
さて、18時半の予約だが、ひょっとしたら早くから席を確保いただけているかも、と勇んではみたものの、いつものカウンター席ではなく、態々テーブル席を、18時半まで予約のグループと入替で、とのことであった。仕方ないか、、、と併設工場を見遣ると、おや、何と、見覚えのある方が1人ではない、2人だ!一人は当工場長のヒデさん。もう一人は山口ビールの北條さんである!をぉ!いや〜、確かにメールで、未だ拡張した工場は見学できていないと零されていたのは記憶に新しいのだが、何たる偶然!

じきにアントニオはテーブル席へと案内された。あら、レストランでタップ出しのビールは、定番ピルスナー、ヴァイツェン、ペールエール、スタウトに、季節限定モノとして大山ブロンドと琥珀ヴァイスとなっていた。ボック瓶は勇み足販売?否、既に樽生分は完売済と言うことか!面白いぞ!昼の分をさぁ取り戻せ!
ガンバリウスでの定番注文品としてのピザはあごの竹輪とウニの載ったもの、そして彩りサラダにソーセージ盛り合わせを摘みながら美味しいビールに舌鼓を打ち続けていた。そのうち、少々離れたテーブルに8人程のグループが着席した。うち2人はヒデさんと北條さんだ。後で確認した話だが、元々大山G工場スタッフの打上げが予定されていたところに北條さんが突然の来社、とのことである。いやいや。少々卓は離れていたものの、タップに次のビールを取りに行ってのついでに我が卓に寄ってプチ談義となった。北條さんについては既に公になっている重大発表もあった。伏線は度々Facebookで目にしていたが、氏の今後に期待したい。AQベボリューションで開眼したビールの最適摘みである焼き餃子も注文してしまった。大山で態々餃子だって偶にはいいでしょ。実りある大山一夜目であった。
射程圏の山域はほぼ好天に恵まれそうで何よりである。矢張り今日は飛び石連休中の平日と言うこともあって昼ガンバりに思いを馳せてしまい、昼前くらいに戻れそうな山を、と道後山に焦点を当てることにした。多少運転時間が長そうだが、昨日でなく昨年の比婆山行脚のそれとほぼ同じルートである。県道からR183、生山バイパスを通っては広島県へ。天候が悪い時の代替案としては山口県の、そう、北條氏関連施設の訪問さえ目論見始めてしまった次第である。広島は左程遠くない感じだ。昨日も確かに登りはしたが、百名山制覇後のネームバリュー山としては初めて、アントニオ登山史の第2章プロローグ的山である。登山口と言ってもも数日経過すれば路面凍結路を越えての白銀のゲレンデと化す可能性のあるスキー場も上の方であり、コースタイムも2時間程度で済んでしまうお気楽登山である。


緩やかである。有難い。このペースで山頂かと思うと気も緩む。放射冷却でやや冷え込んでいるのが心地良い。冬山登山の爽快さ、ここに在り。日程の選択は正しかった。月見ヶ丘で既に標高1080mであるから200mすら登らないと言うことだ。東屋のある最低鞍部を過ぎると徐々に視界は開け、爽快ウォークが続く。



山頂からは猫山など吉備高原の山々や大山も見渡せる大展望である。少々横着感は否めないが、運転時間が長かったので勘弁してやることにする。








地図上を8の字を描くように、大池方面から回って降りる。山頂を通過した時点から、山域の神々には申し訳ないが、残り全てが消化試合として化してしまった。大したことない大池。道後山より3m標高は上だが、展望に大差ない岩樋山。厳しい。何故斯くも厳しいのか。だが焦んなよ。ケガすんなよ。少し後ろめたさも残るが悪いことをした訳でもない。さぁ、ガンバリだ。今日の業務は終わりだ。





大船に乗った気持ちでタント号は北東に進んだ。ENEOS黒坂SSにて給油し、県道や国道を北上、ACOOPみぞぐちで明日向け行動食を購入、ホームグラウンドへと戻った。
飛び石連休内の平日とは言え、8割程度だろうか、それなりにテーブルが埋まっている。確かに近隣には競合するレストランの類もなければ卓上にビールのないテーブルも少なくはなかった。平日の昼にはお買い得ランチを所望、でも飲み物は何時も通りであった。昨日よりは登り頑張った。それくらいで威張るなよ。まぁ、休暇だ。とは言え、12時半にして満卓となってしまった次第である、凄まじい。存分楽しもう、飲もう。ガンバリウスランチはガンバリ歴ン年目にして初めていただいたが、豪華なランチである。天晴れ。ビールも勿論美味い。勢い余り、くめざくらの純米酒までいただいてしまった。ご馳走様でした。

昼食後、平日故、業務メールチェックを行う。幸い、現場などでの実機操作が要求されるような込み入った問合せはなかった。とは言え、それなりの通数に回答対応も必要だった。昼酔いで遠出は不可だから、せめて脳内エネルギーを駆使して消耗し、夜の宴に備える段取りである。何とか対応を済ませ、夕食には満を持して臨めた。
頭脳労働は行ったものの、それで失ったエネルギーを補って余りある補給となってしまった。人は氷ばかり掴む。否、掴んだのは氷でなく、大山界隈の海産の幸ばかりだ、嘆くな。地域経済への貢献である。もっと食え、飲め、YeaOh!今日のピザはズワイガニ入りだ。GBバスケットとややオイリーなものを多めに所望してしまったが、一応、井上さんのおぼろ豆腐で中和した。
さて、3日目も好天が見込まれており、気持ちはあの麦へ吸引されていた。ヒデ氏が車で4時間とおっしゃっていた楽園へは、高速を使えば2時間程度で行けそうなのだ。そして、近隣には未踏の名山、那岐山が聳えていた。本人はエンジンブルブル絶好調ながらも、まだ夜の帳の中だった溝口ICはETCレーンが工事中で、辛くも自動発券機を通過しての入場となってしまった。米子道、中国道ともに靄が酷く垂れ込めていた。これは周辺地域特有の現象であることを既に体得していたアントニオはほくそ笑まずにはいられなかった。津山ICを降りてからのR53ももやもやである。それくらいで怯まないよ、もう、アントニオは。もやもやタイムはもうすぐ終了だよ。
期待通り、日の出と共に霧消し、素晴らしい好天となった。ふふふ、やってしまうよ、アントニオは。那岐駅付近で国道を逸れ、県道などを巡るも、昨日のそれを凌ぐ狭路の連続に恐れをなした。下山時に対向車の来ないことを切に望む。車で進める狭路はとても長く、それだけが心配の種だった。
やがて登山口に到着。先客はゼロ。まずいよ、このままだとアントニオは調子に乗ってしまうよ。ガイドブックには周回コースが記載されていたが、その通り、反時計回りのコースを選択した。車道は長かったものの、標高を稼げた気持ちは全くない。昨日とほぼ同程度の標高の山頂なれども、急斜面に歯応えの連続であった。望むところだ、YeaOh!もう既に気分は下山後に向かっていた。確固たる目標に、物理的な困難は瓦解した。確かに百名山より難しい二百名山は少なくはないが、ここも侮るべきではない。経験と新たな麦意が、光合成エネルギーよりも強く、アントニオを持ち上げざるを得なかった。昨日の道後に、今日の那岐である。さぁ、来年どうしよっかな〜。相応の里山はまだあるか。我が麦意を削がない山は、果たして?鬼ならぬガンブリヌスが笑いかねない来年の皮算用が脳裏を過り、無駄に焦っていた、心境だけは。



昨日よりきついのは承知と思いながらも前向きな気持ちが後押しして、何時の間にか稜線に辿り着いていた。北側、那岐駅方面からの先客若干2名が僅かに先行しただけで、至って閑静な山である。勿体ない。下山後のハーベストに目が眩まないのだろうか。







山頂からは、大山、蒜山、花知ガ仙、後山、氷ノ山や目名倉山などの展望が著しい。優越感一入である。地勢的に少々遠いかと思っていたが、何のことはなかった。昨年まで計画プランの眼中にはなかった山である。我が麦意、恐るべし。








下山は登り同様、若干の難儀を免れなかったものの、結局アントニオの採用したコースでは誰とも擦れ違わなかった。下山後の狭路帰還にも少々肝を冷やしたが、運良く対向車両ゼロで収まった。これで前半イベントのリスクの全てを回避できた。
そして、今日のメインイベントである。そこでどんでん返しに遭わないか、不安は皆無ではないものの、旧幼稚園舎へと赴く。ブランコや滑り台などの遊具は健在だ。恐る恐る店内に入ると、、、まずはパン売り場があり、ビールを飲みたいと言えば廊下に設けられた5席ほどのカウンターに案内された。少々奥の旧教室にはテーブル席もあるようだ。土曜日の昼時にして、地元客なのか、テーブル席は満卓となった。素晴らしい。タルマーリー。斯くも交通不便、否、駅から徒歩7分だが、その駅までの列車本数は1日10本程度に満たず、マニア泣かせのブルーパブである。だが、ご覧の通り、賑わっている。公民館的存在も兼ねているようで、奥の部屋では地元の方の工芸作品展も開催されていた。地元で賑わっていれば余力ができたら外に出て貰えれば良いのだ。地元の火が消えることだけが心配なのである。タルマーリー。従業員と思しき方も多いが、客も多く、何よりである。気持ちが高揚しているからか、女性スタッフがみな綺麗、輝いて見えた。ビールも、そして地場原料を使ったピザも素朴だ。旬野菜と豆乳マヨネーズは将に日本のローカルピザとして申し分ない。我が麦意を得たり。




ビールは基本少々苦めのものが並んでいる。クラフトビール入門は甘めのものから、との言われもある。ここの5種は苦みと甘味のバランスが程よい逸品ばかりである。メニューにはピルスナーもヴァイツェンもないのだ。ペールセゾンはプチ華やか、煙スタウトは仄かにスモーキー。カモミールブロンド ほんのり桃の香り。ピリリ感。ABV 5.7%で刺激的だ。夕焼けアンバーは甘味の後の苦み。複雑。凄い。どうしたらこうなるのか。アントニオの今日の一押し。ペールセゾンエクストラネルソンは複雑感が頼もしかった。追加で頼んだピクルスも激ウマであった。こんなビールと食事が地元の方々を魅了していると言うことか。集客力も素晴らしい。他のブルワリーも頑張って欲しいと願う次第だ。

休養を挟み、津山IC目の前のイオンにて明日の朝食を購入し、再び高速道の人となった。溝口ICは工事中で面倒と思い、一つ手前の江府ICで降り、国道を頼りに宿へ戻った。
今日日中のイベントのインパクトは強かったものの、程良い疲労でまた夜の宴の杯も進んだ。大山3夜目、本旅最終夜である。もう今年、大山に残したものはなかったよ。

最終日である。どうするか。天気予報では米子市や松江市はほぼ曇りだ。一念発起して展望の山を目指すか。温泉か。花回廊、、、入場料が少し高いぞ。酒造も、、、気分が乗らない。自分の休みだ。ゆっくりするのも乙だろう。朝風呂をと思って浴室の窓を見れば、夜露か今の雨粒か。やはり今日の登山はあり得なかったのだ。荷物を梱包し、宿を辞す。割とギリギリの出発、ゆうゆうパルには予定より少々遅れての到着だ。今日はポイント2倍デーだった。何時作ったか忘れたポイントカードを受付に差し出す。体を洗って、露天、サウナ、内風呂。宿の部屋風呂は狭かったので体を思い切り伸ばせて何よりだ。お金払って入る外湯は5年振りくらいではなかろうか。さて次は、宅急便の集配所だ。Google Mapsの見方を間違えたのか、R181から米子バイパスの松江方面に入れないことが発覚。うむ、ここまで来たら、皆生の集配所に向かうべきか。だが、勘で適当に進むと陰田町に近づけていたことが判明。程無く集配所にて、タッチパネルで自宅住所を入力し、Suicaで支払い。スッキリ。明日着だ。北海道からの出荷より200円近く安い。さようなら、ガラガラよ、また逢う日まで。
さて、また予定を少々オーバーしてしまっている。R9米子バイパスへ急ぐ。AEONモール日吉津の駐車場に停め、山芳海産の店へ、、、行列だ。。。30人はいる、、、どうすっかな〜、とイオン側へ少々進むと、あれ、この寿司屋も山芳海産を冠しているではないか。寿司研究室とある。なるほど、丼とはシャリが違うだけくらいで、味に不足はないだろうし、値段もそう高くもないのに、何故こんなに客が少ないのか?訝しながらも意を決して20カンと宣言してしまう。その20カンは、1、2人前用の寿司桶に収まらず、大皿に載ってやって来た!壮観だ!待たずにこの破壊力!ムーンサルトプレスをかわされたがスターダストプレスがドンピシャリで決まった気概だ。ざまぁ見ろ!いや、美味い!境港の幸。海の幸。素晴らしい。休みの日だ。贅沢だ!20カン平らげた後にまだ丼店の行列は解消されていなかった。勝ったぞ!そして、店の前には土産物として揚げ物のパックが並んでいる。湘南の人間として敵情視察ではないのだが、しらすコロッケが気になってしまう。結局購入してその場、店内でいただいてしまった。歯応え、ヨシ。死にそうな程満腹だ。このツアーでやるべきことを全部やれた気がする。
イイ時間だ。R431を北上し、皆生から西へ折れ、ENEOS旗ヶ崎店によって給油する。渡辺さんもおっちゃんもいらっしゃらなかった。皆休暇中なのだろうか。そんなものさ。さぁ、空港13時には間に合わせよう!
空港では往路と同じおばさんがいらした。鍵を預け、空港に入る。カバでは大山Gを飲めるのは知っていたが、その隣の隣のLA BARでビアへるんとGの両方が飲めることを発見した。今ツアーで口にしていないびあへるんは、ゼウスビターのポスターが目に入ったので所望してしまう。大山G、タルマーリー、びあへるん。4日で3ブランドか。充実極まりない。また、来よう。さらが、美味しい国よ。

(完)


付録:

山旅・麦旅アドバイス
・道後山への県道250号線 途中道幅狭く、擦れ違い厳しい。
・那岐山への林道も数キロ途中擦れ違い困難。