林道

不定期連載 山道をゆく 第236話
不定期連載 還って来たグルメ街道をゆく 話数知らず
小楢山(山梨百名山、庵選千名山523)、幕岩(庵選千名山524)、大沢山(庵選千名山525)
Four Hearts Cafe
【林道】

4/30(土)
庵庵−R16−淵野辺−県道57号線−県道46号線−県道508号線
−城山−R413−三ケ木−R412−相模湖駅前−R20−柏尾−県道38号線
−上町−県道214号線(休息勝沼線))−県道38号線(塩山勝沼線)
−県道213号線(下荻原三日市場線)−R140(雁坂みち)
−道の駅花かげの郷まきおか−室伏トンネル
−県道208号線(塩平窪平線)−東山フルーツライン
−オーチャードビレッジ・フフ−フフ上駐車場…座頭塚…父恋し道分岐
…母恋し道分岐…小楢峠…小楢山…峠…幕岩…大沢山…屏風岩…蛙岩
…白雲の滝…達磨岩…駐車場−県道208号線−県道210号線−花かげの湯
−R140−イオン石和温泉−十郎橋西−県道6号線−武田−武田通り
−Times甲府駅北口…舞鶴通り…舞鶴通り…Four Hearts Cafe…駐車場
−R52(美術館通り)−県道7号線(アルプス通り)−徳行立体北−R20
−甲府昭和IC−中央道−境川PA−釈迦堂PA−八王子IC−R16
−八王子バイパス−ESSO鵜森−川井浄水場入口−旧16号−ESSO西谷−庵庵

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「林道」
5/3,5/4に業務が入り、今年も遠征の機運を削がれたGWである。4/29,5/1,5/5とまたイベント参加を考慮し、1日くらいは登山せねばとの気持ちも高揚した。何となしにまた甲府に行きたくなってしまった。そろそろ1500m級の山からも雪は消えている頃であろう。山としては2候補を考えていたが、急坂ありで残雪があったらイチコロになってしまうと思って恐れをなして日向山を選択肢から外し、小楢山を目指すことにした。
今年初の未明出発休部号での行脚である。中央道最寄のICは勝沼である。勝沼まで快速運転に越したことはないが、料金的にもあまり美味しくはなく、早朝の空いている時間帯であろうからと、下道を選択することとした。休日1000円制施行後超久々の下道行でもある。否、下道行はスクーターで試して以来、休部号では初めてかも知れない。休日1000円制の賜物か、下道は予想以上に空いていた。順調に柏尾で甲州街道に別れを告げ、塩山市街地方面へ進む。何しろ事前にロードマップを入念に調べていなかったため、数度、地図を見直しに車を止めたり、目的地への方角と実際の道の乖離を狭めながら、何とか道の駅に辿り着く。4月下旬にして気温は8℃である。メーカーサポートに電話するも、今日も留守電であった。気を抜くと奴らはサボるのだ。否、彼等は忙しいので毎日でも催促の電話を入れて優先順位が高いことを認識させる必要があるのだ。道の駅からは近かろうと、鼓川方面へ進み、、、一度それらしき看板を見落としながらも何とかオーチャードビレッジ フフまで辿り着いた。休業中である。町営施設である。フフ。まぁ良い。閉山していなければ。ただ、フフ専用の駐車場が閉鎖されており一瞬怯んだが、その先に登山者向けと思しき駐車スペースが7,8台分用意されていたのが幸いだった。
アントニオは本日第1号客だ。先客はいないと見られる。アントニオが休部号で支度をしている間に山側からダンプトラックが砂煙をもうもうと上げながら下って行った。フフまで道に迷わずに来ていた場合、ひょっとして生身のままそのトラックにふっ飛ばされていたかも知れぬ。。。
気を取り直して7時前に林道へと進む。林道は部分的には舗装されていたが、非舗装距離も長かったものの、トラックが平然と通過できるくらい均されていた。近い将来、更に上側に駐車スペースが出来てしまうのでは、、、合掌。それまでして楽して山に登ろうと言う根拠がアントニオには理解不能だが。
林道は思ったより歩き易く、40分程で分岐に到達した。林道造成関係車両に追い抜かれ、砂埃の舞う父恋し道母恋し道分岐は泣いているように思うのはアントニオだけだろうか。ガイドブックの示す通りに先ずは母恋し道を進んだ。高尾山など所謂男坂女坂別の、女坂相当なのだろうか、割と登り易さを感ぜずにはいられなかった。ならば本来は下りにこちらを選択すべきだったかと、、、唐松の幹間を縫いながら進む。
更に40分程で、小楢峠に到着。そこから山頂へは斜度はきつくなかったが、平面的には距離があったように感じた。

8:25、駐車場から約1時間半で、楢や白樺に囲まれた山頂に到達した。囲まれたと言っても展望がない訳ではなく、霞がかっていたので南方に見える富士が少々薄いのが残念であった。しかし、大型連休にして、ここまでハイカー1人にすら追い越しもしない、擦れ違いもしなかったのは、やはり自粛によるものなのか。自粛ならもっと標高の高い山は振るわず、この程度の山に落ち着くハイカーが多そうなものと考えていたのだが、、、ただ、山頂が静かなのは有り難い。奥秩父や八ヶ岳のカーテンも幹間に広がり、山らしい山の展望に、少々の苦労も吹き飛んでしまった。御坂山塊や瑞牆、甲武信、金峰の展望も独占できて何よりである。今年初の1500m超級であるが、残雪もなく、予想よりは難易度は低かった。
峠に下り、父恋し道方面を目指す。母恋し道よりは一抹の歩き難さを感じたものの、それでも普通程度と言えるだろう。矢張り、下るなら母恋し道と思う。


やがて、幕岩が立ちはだかった。大沢山方面へは岩を登らずに巻けば良いのだが、鎖が用意されているので此処は立ち寄るべきと判断した。腕力を急に利用したため、帰宅後、上腕部の筋肉痛が続くことは避けられそうもない。登った岩の上からは、小楢山頂と違い、遮蔽物一切無い360°の大展望が待っていた。「何だよ、小楢、、、。矢張り、お前は所詮、『小』楢なのか、、、」そう言えば、小楢山は霊山なのだが、山頂には石像の類の一つすら見なかったのは、アントニオの調査不足によるものだったのか、本当になかったのか。岩の上からは奥秩父も八も冨士も御坂も皆隠れることはなかった。
数分先の大沢山も、のっぺらぼうの幕岩と異なり植生はあったが、見晴らしに関しては抜群であり、矢張り、「何だよ、小楢、、、」と呟かざるを得なかった。母恋し道は柔軟だが、母恋し道ピストンでこの展望を味わわないのは片手落ちだ。


父恋し道はやや滑り易い感は否めないものの、激しく歩き難いの程でもなかった。屏風岩、蛙岩と奇岩を過ぎ、白雲の滝に至っては、、、札幌の時計台のような落胆を禁じ得なかった。 白雲だろ?天空の中から落ちて来る勢いなのだろう?しかし、実態は、一段一段はアントニオの身長にも満たなかった。小白雲の他機だ。否、あの歌詞中の、「どじょっこだーのー、鮒っこだーのー、、、」だが、滝壺、と言ってもどじょっこや鮒っこが滞在するのも難しそうな壺面積であった。彼等が滝壺から見上げれば白雲なのかも知れない。合掌。その後、何処が達磨なのか?と言った岩もあったが、今日は疲れていた。
やがて林道を一旦横切り、短絡路後に父恋し道分岐に到達した。往路は人気がなかった伐採地帯にクレーンやトラックが蠢き、伐採作業の酣であった。伐採対象が杉であれば歓迎すべきである。
10:23、駐車場に戻る。約6時間コースを3時間半を切ったのであるから上出来だろう。このまま次の目的地に向かうと到着が早過ぎるので、温泉に寄る事にした。車で山行脚&温泉は、昨年秋の朝日岳以来なのか。牧丘町の主要道界隈にて、何となしに花かげの湯を探したが、あまり時間はかからなかった。
風呂内は近所のお年寄りで埋まっていた。7年前に確認していたワイン風呂が消滅してしまっているのは残念だが、露天風呂の湯温は温くて丁度良かった。売店で大振りの椎茸セットを購入し、温泉を辞去した。そう、次の目的地に専用駐車場があるのか確認すべく電話をしたが、「現在使われておりません」であった。さて、さて。仕方ない。事前に調べておいた北口のTimesに停めることにした。
Four Hearts Cafeでの少々遅い昼食である。今日ばかりはワインもビールもお預けである。で、何となしにドリンクとしてはカフェラテを所望した。メインは挽肉、人参、ブロッコリー、青梗菜、セロリ、パプリカとジャガイモの煮込みであった。今日も素朴に旨かった。そして、食後にはラテアートである。これを飲んでしまうのか、、、勿体無い、、、いやー、こんなものを注文すべきだったのか、、、ビールをお猪口くらいでもいいから飲みたい、、、ラテは勿体無かったが、最終的には破壊させていただいた。次回は矢張り飲める状況にしなければ、、、
帰路は甲府昭和ICから高速に乗った。小仏トンネル手前で少々の間、渋滞となったが。R16は淵野辺付近と町田IC入口付近で渋滞に巻き込まれたが、帰路時間は往路のそれとほぼ同じであるのが驚きであった。
さて次は2000m級、何処を攻めますかねぇ。。。
(完)

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付録:
山旅・麦旅アドバイス
・オーチャードビレッジ・フフは休業中。