アントニオにできること2

不定期連載 麦道をゆく 第31話

アントニオにできること2

11/04/09
ブルーパブレストランロック
(プレミアムロックボック、黒米ラガー、デュンケル)、
Four Hearts Cafe
(BaridBeer お寺の庭ゆずエール、モーニングコーヒースタウト)
Popeye
(冨士桜桜ボック、Moylan's IPA、Vedet Extra White)
【アントニオにできること2】

4/9(土)
庵庵…鴨居〜八王子〜甲府〜小淵沢〜清里…ブルーパブレストランロック
…清里〜野辺山〜小淵沢〜甲府…ファミマ…カットハウスQuick北口店
…Four Hearts Cafe…甲府〜高尾〜御茶ノ水〜両国…Popeye…両国
〜秋葉原〜東神奈川〜鴨居…山剛家…庵庵

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今年の春の青春18きっぷシーズンの閉幕寸前である。計画停電、燃料補給不足による継続運休からの復旧区間も増え、アントニオの旅程も幾分は立て易くなってきた。それでも小海線は、JR東日本本社ページでは「一部運休」の文字が旅行予定者の気力を今もなお削いでいた。ただでさえ時間帯によっては2,3時間待たねばならないダイヤなのだから、事前に調査できない=旅程を組めないので旅程を中止せざるを得ないのだ。鉄道各社はこんな時勢だからこそ、積極的に広報を行う必要があると思うのだが、大丈夫なのだろうか。色々とリンクを辿りに辿り、長野支社のHPにて運休列車の正体を確認し、アントニオの予定していた行動は阻まれないと確信してスケジュールを最終調整した。夕方、時間があれば、今月は2度楽しめるPopeyeはがきクーポン1杯サービスに預かろうか。
小海線のダイヤの都合で横浜線は始発より1時間遅い列車の選択となった。八王子、甲府、小淵沢と乗り換えた後の小海線だが、千葉始発のあずさ号からも接続する適当な列車であるにも拘らず、確かに天気も芳しくはないものの、例年同期よりは遥かに少ないであろう乗客数と見られた。なるべく空いている方が、乗る立場としては有り難いのだが、JRとしては容認し難い状況だろう。清里の駅前通りも、地元としては不本意だろうが、高原のシャッター通りと呼ぶに相応しい状況に見えた。
目的地Rockについては計画停電の影響による短縮営業だが、開店時刻は変わらないので、本日1番目の客として卓を独占させていただいた。
何時ぞや待たされた夏とは雲泥の差である。前回味を占めたプレミアムロックボックが季節限定モノから常設モノへと格上げされたようで嬉しい限りで、本日1杯目としていただくこととした。ROCKビーフカレーはコンビーフ入りで、サラダも大皿に一緒くたに盛られて壮観であった。1杯目に味を占めている間に他の卓を見遣ったのだが、何やら季節限定ビールのメニュープレートが載っているではないか。良く見ると、黒米ラガーとあり、丁度店員が、「今日開栓したばかりなので、よろしければ」とのことであった。よろしくなくても頂くわい!さて、アントニオにとってビールを勧められてヨロシクナイ状況とはどのような場面であろうか。ビール大量摂取後、くらいしかないか。例年なら大観衆に歓迎された開栓日となっていたであろうが、、、震災の余波としか言えない。それでも昼時に近づくと、卓が少しずつ埋まって来た。終盤、女性のスタッフが各卓に長い竹串に挿した白いものを配っていた。何だ?と思いきや、マシュマロであった。店内の暖炉で焼きマシュマロにチャレンジしてください、とのことである。ほほぅ、面白い。しかし、マシュマロは思うようには焼けなかった。 挙句に丸々火がついてしまい、鎮火に少々難儀し、マシュマロはちゅるちゅると溶けてしまった。焼きマシュマロ道は果てしなく遠かった。
前回も利用した野辺山折り返しだが、今回は上下列車ともダイヤよりせせこましく速度を落としたり、ドア開閉時間を短縮したりなど、折り返し客締め出しの嫌がらせと思われる運行にしてやられてた。いや、嫌がらせではない、ただ単に省エネ運行なのだろうとは思うのだが、、、この折り返しを使うと、JR最高地点を通過できるメリットがあるのだが、、、次回以降はもうやれないだろう、、、
気を取り直して小淵沢で乗り換え、甲府にて下車し、コンビニで固定資産税を払い、山梨県版QBハウスと呼ぶべきカットハウスQuick北口店で散髪してすっきりした後、再びFour Hearts Cafeの暖簾を潜った。
Four Hearts Cafeのつぶやき主の方が、Twitterメールのやり取りをした方?と覚えてくださっていた!残念ながら今日は店が立て込んでいたようで、焼き立てのベーグルもパウンドケーキもなかった。だが、それでもホウレン草にチーズを挟んでレンジチンしただけと思しきものを一度口にするや、じぃぃ〜んと美味しさが口の中に広がった。ベーグルってこんなに美味しかったのか。ベーグルを侮っていた。ベーグルを笑うものはベーグルに泣く。パウンドケーキもレンジチンものだったが、地鶏卵の甘みが瞬く間に口内に広がった。里芋味噌は絶妙である。こちらも、じぃぃぃぃぃ〜んとした。噛み締める度に目頭が熱くなってきた。
さすがに3軒目ともなると意識が朦朧として来た。やはり、飲む前に然るべき運動量が求められるということである。
(完)