アントニオにできること3〜復興食堂プロジェクト

不定期連載 麦道をゆく 第32話

アントニオにできること3〜復興食堂プロジェクト

11/06/17~
Bier Kaffe AQULA
(秋田の美人ビール、川反ラガー、シトラブラウン、ベルジャンIPA、
ビスケットヴァイツェン)、
BAEREN醸造所
夏のヴァイツェン
BEER PUB BAEREN材木町
(夏のヴァイツェン、クラシック、アルト)
いわて蔵
(インディアペールエール、オーガニックビール、オイスタースタウト、
利き酒セット、レッドエール、ペールエール)
BEER PUB BAEREN材木町
(クラシック、シュバルツ、ピルスナー)
【アントニオにできること3〜復興食堂プロジェクト】

6/17(金)
庵庵…鴨居〜東神奈川〜東京〜(こまち115号)〜秋田…Bier Kaffe AQULA
…秋田〜(こまち130号)〜盛岡…駅ビル露店…盛岡シティホテル
…BAEREN醸造所…BEER PUB BAEREN材木町…MaxValue…シティホテル

6/18(土)
シティホテル…盛岡〜山ノ目…いわて蔵…山ノ目〜盛岡…駅ビル露店
…シティホテル…BEER PUB BAEREN材木町…MaxValue…シティホテル

6/19(日)
シティホテル…盛岡駅西口=(特急アーバン号)=中尊寺PA=仙台駅前
…東北急行営業所(ファミマ)=(ホリデースター号)=国見SA
=那須高原SA=羽生PA=東京駅八重洲口…東京〜新子安…大口
〜鴨居…庵庵

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節電特需と言うべきか、業務に多忙を極めて4時間睡眠な日々が続いている。こんな中にボランティアなぞ、体が回らないであろう。アントニオなりのやり方でやらせていただく。時にJR東日本が指定席2列車OKの1日乗り放題切符を発売している。秋田まで5時間、これは西方面であれば九州上陸可能な所要時間である。秋田駅近辺の醸造所を訪ねようではないか。勿論、第3金曜の夜はベアレンの材木町である。次の日はいわて蔵にも寄りたい。ベアレンのマスジョッキスタンプラリーのために2日目の晩も盛岡に戻るとするか。
横浜線上り始発の次の電車から乗り継いで東京6:40のこまち115号に乗車する。秋田へ行く始発のこまちである。駅弁はどれにするか迷ったが、結局態々比内地鶏弁当にて胃袋の準備をすることとした。多分、今日の秋田では比内地鶏にありつけることはないであろう。。。こまち号には残念ながらコンセントはついておらず、ノートPCはバッテリーが切れるまでしか利用できない。心持ち、東北新幹線からのモバイル接続には東海道新幹線からより多くの電力を消費するように感じた。メーカーからライブラリの不具合に対する修正α第2版がリリースされるとのことでユーザーに電話をするタイミングを伺っていたのだが、はやて号との切り離し作業のある盛岡でどうか、と思ってデッキへ向かった。目の前には予想を大きく上回る立ち客の数である。驚愕した。金曜日の1番列車だから?自由席車両が元々ないから一番先頭である16号車に偏っているのか?秋田は空港がとても不便で東北新幹線が遅くともこちらの方がまだ利用に値するからか?

秋田で下車し、目的地Bier Kaffer AQULAに急行する。11:30営業開始のため1番客であった。カウンターの一番奥の席に掛け、コンセント利用の許可を得て業務メールを出し終え、ランチと昼から飲み放題に挑む。どうも数日前も似たような輩が1日切符で此処を訪れて来ているようである。ランチもメニュー的には月並みかも知れないが、小皿数も多く、ご飯は五穀米であり、味も申し分なく、思ったよりサービス度は高い。何時かは秋田界隈に宿泊の機運ができれば夜にも寄ってみたいところである。元々ドイツ系のビールが此処の醸造所の礎と見られるが、季節限定酒のうち1つはアメリカ系と見られる。シトラブラウンは、シトラホップの柑橘味もビール全体に大きく貢献しており、醸造主の渾身の力作であった。
実のところ、AQULAを1時間程度で切り上げて1本早い便での盛岡入りも考えていたのだが、飲み放題全5種目制覇には2時間程度の時間が適当であり、予定通り14時過ぎの便にて盛岡へ向かう。空いているのだが、運悪く隣の席は昼間から缶酎ハイで泥酔な客であった。居眠りこいて缶を倒してしまったりしたが、幸い被害はなく、やがて別の席に移ってくれた。アントニオは5杯飲んだが泥酔はしていない。
さて、盛岡では宿にチェックイン後、ベアレンの醸造所に急行することにした。材木町の直営店なら急ぐ必要も無いのだが、アントニオが醸造所に向かったのは、復興食堂プロジェクトのクーポン券を態々入手するためであった。 1枚5000円で、4000円分がベアレンの直営店を含む本運動参加食堂で利用でき、残り1000円分が復興支援に充てられるのである。明日晩もベアレンの予定なので、クーポンは2枚、1万円分を購入させていただいた。どうせまた飲むとは思いつつも折角なので工場樽生ヴァイツェンを1杯いただく。
材木町店は17時から営業であるが、何も急ぐことはない、、、とは言うものの、ベアレンブログには、17時から18時まで、定番3種は2割引のHappy Hourとの記載があったのをみすみす見逃すアントニオではなかったからである。急行ベアレン号と化したアントニオは1杯飲んだ後だが構わず盛岡市内を競歩し、材木町店開店3分前には店に辿り着いていた。
カウンター席に陣取っていると、料理長が限定20食の県産リブロースステーキを勧めてくるので、ここは受けて立つことにした。そして、今日のCASKは、、、ヴァイツェンである、、、悩み所ではあったが、第1杯目はCASKをマスジョッキでいただくことにした。ヴァイツェンがベアレンとしては季節限定酒であることを今日知った。申し分ない味である。そして、ステーキの方はシンプル!トロ〜り!勝った。今日までやって来たことの正しさが証明されたのだと思う。
食後、スーパーに買出しに行き、宿に戻って爆睡した。
前回は2本前の快速列車に乗ろうと早めに出たが、今回はゆっくりと支度をしてから、盛岡9:06の列車に乗った。東北線電車を一ノ関の1駅手前、山ノ目で下車する理由は前回と同様なので割愛させていただく。30分、適度な運動が必要であったのだ。
震災で崩れたのはどの建物だろうか。歴史由緒ありそうな蔵屋敷の写真を撮りながら開店を待つと、、、今野さんが今回は向こうから会釈をして下さった。。。今日も開店第1号で卓につき、メニューを受取っていなかったが、「はっと膳ですか、、、」とアントニオの定番を覚えていて下さった。。。醸造所の常務である佐藤航さんにはメールで来一を予告していたが、入れ違いで増上寺の鎮魂イベント出席のために不在だった。常務の母方が態々来一のお礼に挨拶に来てくださった。矢張り蔵の建物は歴史的資産のため、壊すに壊せず、かと言って修復費の援助も厳しいような話であった。アントニオの店飲みによる貢献なんて高が知れているだろうが、ガバガバ飲むことがアントニオによる支援である。支援なんて大袈裟にはできていない。残すべき店は店を自ら利用して残す。これに限る。はっと膳の美味しさも変わらずである。地鶏の粕漬け焼きのお裾分けも頂いてしまった。 それから、今野さんのお勧めと言うことで、ソーセージの盛り合わせも注文しているうちに、杯は進んだ。日本酒利き酒セットも飲んでしまい、嗚呼、結構飲んでいるうちに2時間が経過してしまった。

帰路も山ノ目まで戻り、そこから電車でまた盛岡に戻る。駅構内の露店では地場の野菜が売られていたので、土産に幾つかを所望した。そして宿に一旦戻ってから少々経過後、再び材木町を目指す。嗚呼、これが噂に聞こし召す「よ市」か。今まで閑散としたいーはとーぶアベニューしか見ていなかったが、毎週土曜日の日中は露店が並んで賑わうようである。ベアレンも店外でビールが飲める。串かつなんかのお摘みも売っていたので思わず購入して腹拵えしてから店に臨んだ。
地場のアスパラを利用したピザに県産豚のスペアリブマーマレード煮もこれまた美味であった。しかし、矢張り今日も飲み過ぎである。よ市流れで店内へ、と言う客も少なくはなかった。
食後、スーパーに買出しに行き、宿に戻って今日も爆睡してしまった。
てっきり「やまびこ自由席片道きっぷ」の発売期間だとばかりに計画を立てているうちに、1週間前に切れてしまうことが判明した。急いで高速バスでの行程に変更、前回同様に東北急行バスの、日中割安便の座席を確保できた。仙台発が9:30だから、盛岡発6:30、仙台着9:07の便で間に合うとは思ったが、渋滞があったら大変だろうからと、敢えて1本早い便で仙台に行くことにした。何とか4時台に起きて支度を整え、5:20頃には宿を発つ。駅の自由通路上の券売機で切符を購入し、バスターミナルで待つ。仙台行きのバス停にはアントニオ以外に合計10人程度の待ち客が見られた。噂に聞こし召す東北道だが、矢張り若干の路面凸凹は否めなかった。気にしなければ気にはならない程度ではないかとも思う。路面修復には修復費が必要である。ETCの不可解な超割引制度が終了するのは当然だろう。
盛岡発のバスは、勝手知ったる仙台駅前40番バス停に到着した。そう、道路の反対側にはファミリーマートがあり、その上が東北急行バスのオフィスと待合室である。5:45発のバスはほぼ定刻に仙台に着いたため、時間が有り余っていたが、朝の8時半過ぎに歩き回る場所でもないため、結局はすぐに待合室に向かった。
バスは予定通り、昼間便なれども夜行仕様の3列シートである。アントニオは2B、真ん中列の前から2席目である。だが、どうやら中B列席はほぼガラガラ、一番後ろの3席も丸々空いているようで、親切な運ちゃんが、「2B狭いかも知れません。空いてますので一番後ろ何処でもお好きな席に座っていただいて構いませんよ」と勧めて貰い、結局一番後ろ中央席に陣取らせていただいた。確かに土休日高速料金1000円制の最終日で、何処のSA,PAも車が多かったようだが、アントニオの便の時間帯は渋滞には無縁であったのが幸いである。今回も定刻より30分程度早く、八重洲口に到着した。
気合さえあれば、夕方に夢の国醸造所の1500円飲み放題に参戦の線もなくはなかったが、疲れていた。新子安から反対方向に歩けば、月内15%offである某大手醸造所併設パブにも、の線もあったが割愛した。今回は東北が目的であった。目的は達成した。
(完)

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付録:
麦旅アドバイス
・復興食堂クーポンはカード払い不可の模様。当然か。。。