不定期連載 麦道をゆく 第36話 アントニオにできること8 11/08/19~ 地ビールフェスティバル in 一関 |
【アントニオにできること8】 8/19(金) 庵庵…鴨居〜東神奈川〜東京〜(はやて211号)〜盛岡…BAEREN醸造所 …BEER PUB BAEREN材木町…ステラモンテ…ホテルエース盛岡 …BEER PUB BAEREN材木町…ホテルエース盛岡 8/19(土) ホテル…盛岡〜一ノ関…世嬉の一…一関文化センター…一ノ関駅 …文化センター…新鮮館おおまち…一ノ関駅〜水沢…翠明荘 …水沢駅東口バス停…翠明荘 8/20(日) 翠明荘…水沢〜一ノ関=仙台駅西口…仙台駅〜(やまびこ244号)〜東京 〜横浜〜鴨居=鴨居七丁目…庵庵 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ |
全国に拡大するビアフェスに厭世感を覚えつつも福島と一ノ関には参加すべしと計画を練っていた。市名などは「ノ」が入らない一関表記が多いが、駅名は一ノ関であり、時刻表を読んで漢字を覚えたアントニオとしては「ノ」無し表記は許容し難いところである。さて、某製品担当になり、仕入先対応の予定次第ではお盆に渡米して帰国翌日の出発の可能性もあって、岩手までの交通手段については何度か計画を練り直さざるを得なかった。もう少し早めに電車での計画を考えていたら、盛岡まで1万円を切る筈だったが止むを得まい。払い戻し料金も少額で済みそうなので、余力があるならば車で行って、初日は秋田駒にでも寄れればなどと皮算用はしていた。結局、お盆渡米はキャンセルになって余裕は確保できたが、お盆時に自家用車で蔵王月山遠征をしたので今回は切符をそのまま使うこととした。運転せずに済むのだ。今回も存分東北を飲み尽くせ。 |
事前に材木町店のランチにてビール提供が可能かを確認しておいた。都内のビアパブと思しき店で、昼間は面倒臭がって出せないなどとの許し難いことも経験があったためである。また、盛岡入りはランチ時間より1時間早いともなると、南部ビール特急アントニオ号は盛岡市内を縦横無尽に駆け巡ることによりランチ前に工場に寄り、ランチ後にももう1軒寄れるかもしれないとアルコール分解能力の限界にチャレンジすべき計画を練っていた。 |
東京駅にははやて号発車の18分前に到着し、色々と駅弁を探っていたが、結局、奥入瀬豚の地ビール煮を使った弁当を見つけて、胃袋も本日のイベントに向けての助走を開始した。サイドドリンクとしてはお約束のようにモルツ・ザ・プレミアムである。Kioskより数円割安な箇所を前回発見してそこでの購入となった。 |
金曜早朝のはやて号は空席も少なく、嗚呼、皆挙って東北を消費しに行くのだな、と感心しながらE2系電車に揺られていた。今日は地震、、、今から悲劇を予測するのは止めよう。盛岡到着は10時半前なのだ。1時間くらい電車内に缶詰だってへっちゃらさ。今日も大河の一滴となり、順調に盛岡に着いた。さてさて。まずは工場かな。昨年の今日は頒布会のちらしもあったが、今日はどうだろう?工場に着くや否や、6/25は新宿の小田急百貨店は岩手県の物産展に販売員としていらしていた女性スタッフがいらっしゃるではないか。頒布会は辛くも間に合わなかったようだが、今晩市内のホテルで日本酒を含めたディナーイベントが開催されると言う。多少歩くのは構わないが、酒量的には厳しいと感じたのでディナーチケット購入は遠慮しておいた。店内で、これが夏の季節モノと言う位置付けが今ひとつと感じるヴァイツェンをいただいて、工場を出た。もう少し早めにそのイベントを知っていたら、何かしら策を練っていたところだったが。 |
気を取り直して材木町へ向かう。工場から山田線の1駅分戻る勘定である。急いでランチ開店直後に入店し、日替わりものとマスジョッキビールをいただいた。ランチメニューを眺めれば、グラスのランチビールは格安であった。昼からマス、は少々損をした気分であった。 |
まだ日は高い。あれをやってみようか。 |
市内にもう1軒、醸造所直営の地ビールを出すレストランがあった。アントニオは只管歩いた。ランチメニューのラストオーダー直前に入店した。ランチのパスタとビールをいただく。美味しいパスタだ。ビールも然り。そして、酒蔵あさ開となれば、次は吟醸飲み比べセットを卓に登場させるしかなかった。吟醸酒、天晴れ。そして、暑い中、食後のデザートには大吟醸ソフトクリームの登板である。本当に大吟醸だ。従来、様々な混ぜ物ソフトクリームを口にして来たが、このソフトクリームは本当に大吟醸の味がした。このソフトクリームだけで十分に酔える人もいるだろう。半端でない。本醸造とかそんな生易しいものではなかった。あさ開、芸が細かい。天晴れ。 |
![]() |
シャワーを浴びて、朝食ビュッフェを平らげ、盛岡駅へ向かった。逡巡もなく一ノ関の手前、山ノ目まで1450円区間の切符を購入して改札を通過した。先程から気になっていた世界遺産記念キャンペーンのポスターだが、6箇所中3箇所スタンプ押印で懸賞応募の資格ができると言う。3箇所、、、をぉ、盛岡で押せば、今日中にあと2箇所、旅程通りに移動しているうちに押せるではないか!!!ポスターを良く見ると、このような企画にお誂えの乗車券が販売されているではないか!一ノ関までのところをせせこましく1つ手前の山ノ目まで1450円で購入し、改札に入った直後にこのポスター内に企画切符を発見した次第である。嗚呼、今日も購入できるではないか。恐る恐る改札脇の精算窓口氏に払い戻しとフリー切符の販売を依頼した。乗車券の払い戻しの条件として、改札通過は微妙だったかも知れない、、、ただ、まだ列車には乗っていないのだ、、、ダメ元で「難しいですかねぇ、、、」と問うたところ、「(この切符を買った)カードはお持ちですか?」とのことですかさずカードを提供すると、払い戻しと新規発券手続きを何も言わずに受け付けてくれたではないか!!!ラッキー!!! |
結局、切符のお得感もあったため、電車は終点の一ノ関まで乗った。そのままビアフェスに向かってもすぐ飽きてしまうのと、腹拵えの意味で世嬉の一へ向かった。今野さんは見かけなかった。残念。お母上はいらした。蕎麦御膳とペールエールをいただき、そして、戦場へと向かった。 |
麦雑穀工房の方と福島地ビールの吉田さんにお会いした。そして、先日Bay Brewingの厨房にいらしたお姉さんは、町田のパブ十月祭のオーナーだったようで、このビアフェスにて乾杯の挨拶をされていた。十月祭仲間は青い揃いのTシャツにて壇上に上がっていた。アントニオも偶々BBの青Tシャツを着ていたのでステージに乱入すれば良かったじゃないの!と姉に言われてしまった。世間は狭い。 |
さて、多社多品目のビアフェスだが、地方のブルワリーは売れ残らないようにチャレンジングでない、大衆受けし易い無難なピルスナー、ヴァイツェンあたりしか用意していないが癪に障った。ならば、態々この東北の地に出店しに来られたブルワリーの力作を味わうのが、ビールマニアの正しい道である。埼玉は麦雑穀工房マイクロブルワリーの雑穀ヴァイツェン、我が福島路ビールのレッドエール、いわて蔵の山椒エール、茨城は牛久シャトーのブランスティリアン ゴールディングVer、長野はよなよなエール real cask version、新潟スワンレイクは越乃米こしひかり仕込み、福島に戻ってピーチエール、最後は地元湘南ビールのIPAをいただいた。いわて蔵はともかくとして、何れもブルワリーの方が遥々一ノ関までいらしての展開である。ならばアントニオも受けて立たねばならない。しかし、8杯はきつかった。その前に世嬉の一で1杯飲んだから9杯か。 |
![]() |
![]() (完) ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ 付録: 麦旅アドバイス ・11/27までの土休日に限り、平泉世界遺産登録記念ホリデーパス発売あり。 1200円で 盛岡〜平泉〜一ノ関〜花泉間、快速・各駅停車乗り放題。 盛岡から一ノ関まで片道1620円なので、これだけでも400円もお得。 |