return of the アントニオにできること5

不定期連載 麦道をゆく 第65話

return of the アントニオにできること5

13/08/30~
クラフトビアフェスティバル in Akita2013
福島路(苺のラガー、フレンズラガー)、牛久シャトー(秋上がり)、
COEDO(紅赤)、Beer Buddy(IPAハンドポンプ)、
夢花まき麦酒(りんごエール)、木曽路(ナイアガラペールエール)、
金しゃち(フルーツドラフト・チェリー)、Oh!La!Ho!(ピエール・ド・雷電)、
ナギサ(アメリカンウィート)、梅錦(ブロンシュ)、門司港(ヴァイツェン)、
大雪(大雪ピルスナー)、宇都宮クラフト(餃子浪漫)、
奥能登(ピルスナー)、ひでじ(太陽のラガー)、
ベイブルーイングヨコハマ(シトラセゾン)いわて蔵(レッドエール)、
スワンレイク(アンバースワンエール)、箱根(小田原エール)、
オオヤブラッスリー(越中風雅)、伊勢角(ブラウンエール)、
ノースアイランド(スタウト)、仙南(スタウト)、プレストン(IPA)、
猪苗代(ラオホ)、城端(グレートブルー)、城山(ハーブエールレモングラス)、
ヘリオス(ゴーヤDRY)、富士櫻(ヴァイツェン)、KONISHI(スノーブロンシュ)、
宮島(ヴァイツェン)、南信州(デュンケルヴァイツェン)、月山(ピルスナー)、
横浜(横浜ラガー)、鬼伝説(金鬼ペールエール)、ヤッホー(よなよなエール)、
大山G(ペールエール)、奥入瀬(ハーフ&ハーフ)、こぶし花(メルツェン)、
ハーヴェスト・ムーン(シュヴァルツ)、箕面(スタウト)、
松江ビアへるん(縁結びスタウト)、湘南(IPA)
【return of the アントニオにできること5】

8/30(金)
庵庵…鴨居〜菊名〜新宿三丁目〜西新宿…新宿住友ビル=

8/31(土)
=秋田駅東口…はなまるうどん…駅前大屋根下…イーホテル秋田
…酒場 戸隠…ホテル

9/1(日)
ホテル…大屋根下…秋田〜(こまち46号)〜東京〜東神奈川〜鴨居
…ダイエー…庵庵

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毎年某社の社員旅行日と大会初日が重なっており、参加ができなかったイベントであった。ロビー活動を行って、社員旅行自体を秋田に!と画策しようかと思っていた矢先、今年は社員旅行と1週間日程がずれることが判明した。春けやきの開場にて主幹のAQULAビール長谷川氏に参加表明を伝えると、ボランティアは事務局か福島専属かどちらにしますかと問われた。福島路ビールの吉田氏は、今回は協会でいいんじゃない?とのことでそうさせていただくことにした。
宿については検討の結果、福島と同様、朝食付きかつ朝も大浴場が利用可能な要件により、偶然か、AQULAビール目の前のホテルを確保した。イベント3か月前である。往路は始発のスーパーこまちに乗車すれば開場10分前に辛うじて到着できるが、それでは準備になるまい。航空機も秋田駅までの交通の便を考えると似たようなものである。夜行バスしかない。選択肢は3社に絞られ、他社は6時台に着いてしまって露頭に迷いそうなため、6月調査頃には秋田着9時過ぎのWillerに白羽の矢を立てていた。7月になって再度確認をしたところ、ダイヤが変わって秋田着は8時過ぎとなっていた。また、他2社と異なり8日前まではキャンセル料が発生しないのも魅力的だった。帰路は少々悩んだ。その前の週に一ノ関入りで1日休暇取得したばかりである。バスの往復割引を狙って翌日午前半休程度に収めるべきか。しかし、往復とも夜行バスはアントニオも寄る年波には抗えず、敬遠したい。一ノ関は日曜終了後1時間以内の列車で大丈夫とのことであり、ならば、と長谷川氏にも予め断ってこちらもイベント終了1時間後の列車の席を確保した。
バス乗車当日は何とか早目に業務を切り上げて帰宅し、入浴後、家を出た。先週に引き続き、荷物は少ない。クラフトビアフェスティバル in 秋田は初出場だがそのまま初ボランティア参加となった。長谷川さん、吉田さん、川上さん、あと顔見知りが居なくとも構わない。ビールが共通言語な方々だろう。不安はない。バスは5時台に横手駅、6時台に大曲駅へ寄り、秋田駅前には8時過ぎに到着した。どんより曇り空である。ただ、準備は始まっていることだろう。事前調査もあったが、味覚的には一番さっぱりのものを、と駅ビルにて50円引きクーポン利用ではなまるうどんをいただくことにした。雨でも良い。雨だからこそ客が集まるかもしれないのだ、京都のように!うどんも早々と平らげ、現場に向かった。
既にスタッフは動いている。その中で唯一知っているのは長谷川さんだけだ。長谷川さんが指示を出している感じではなさそうでもあった。まぁ、取り急ぎ、軍手をして動いている方々を手伝い始めた。テントの設営、折り畳み机、椅子の配置と雑巾がけ、樽や氷の準備など、誰が音頭を取るでもなさそうだったので、やれること、やるべきことから手をつけた。ブースのディスプレイとガス圧調整以外は勝手知ったるアントニオ、縦横無尽に動いたつもりである。バケツが足りない。チケット入れとすべき容器もない。って昨年の前回の時はどのように対処していたのだろう?ある意味消耗品としてすべて壊れて処分されてしまったのだろうか。そんなに寿命は短いとは思えないのだが。そのバケツの調達など、一部の準備はブース開店後に行ったりなど、イベントとしては手作り感たっぷり、辛口に言えば未成熟、甘口なら発展途上と言うべきか。多少不足、不便がある方が知恵が湧くと言うものだろう。
また、自分の割り当てられたタップに固執してしまう方、機転を利かせて左右のタップ注ぎも率先して行う方、様々である。泡ばかりになってしまう液種も少なくなく、また、同じガス圧で勢いの異なる液種あり、北は旭川、南は名護から集めたバラエティ豊かなビールを一堂に会させるには苦労は半端ではなかった。ボランティアによってはブルワーの居るブースのヘルプもあれば、ゲストビールのブースもあり、アントニオは少々手のかかる方の後者へ配置となっていた。昨年から40回以上はイベントを熟しており、多少のテクニックはあると思い込んでいた。それが活かされたかは不明だが、余り苦を感じることはなかった。冷蔵社内のケグ探しにも一役買えたように思う。ただ、当たり前のようにやった。ガス圧調整はさすがに地元居酒屋の店主ならびにブルワーの方が尽力して下さり、中々面白いチームだと感じた。各ビールと簡単な解説を記載したポップは評判であった。よく並んだものである。客の入りも悪くなく、ブルワーの居るブースを周る余裕はなかった。ただ、手元には20種以上もある。飽きは来ない。宿まで徒歩10分くらいなのでチェックインには30分くらい担当を外させて貰う必要があったが、そんな余裕はなく、初日のお開きとなった。
初日片付けも半ばなところで会場を抜け出し、宿へ向かう。大手門の堀に咲くハスを撮影したいが暗いので明日の朝にするか。打上げ会場の戸隠までは駅前から2km程あるので、一般人はタクシー利用だろうが、アントニオのホテルは、駅付近から戸隠の直線上の中間点くらいに位置するので双方とも歩くのが定めであった。チェックインして不要な荷物を部屋に置き、休む間もなく戸隠へと向かう。少々小雨がパラつき、暗い夜道に不安は募るも、売り捌いた充実感が勝っていた。戸隠は満席に加えて立ち見客も、状態となり、飲めや食えやで楽しいひと時を味わえた。食事が何しろ美味しい。いや、美味しい。ビールも美味しい。お喋りも楽しい。初めての参加とは思えなかった。和みがそこにはあった。
酔いながら宿に戻ってバタンキュー、起床してはすぐに大浴場に向かった後、一ノ関の宿とは異なって豪勢な朝食バイキングであった。和物が多く、二日酔いのカウンターとしては重宝した。昨日撮影未遂のハスだが、どうもスマホが見当たらないのだ。戸隠に忘れてしまったのだろうか。誰か確保しておいてくれることを切に望む。仕方なく撮影未遂ながら駅前に赴けば、既に10人以上は準備を始めていた。
プチ二日酔いだったが、皆さんの活動振りを見てエネルギーに換えた。戸隠の三浦さんにスマホの件を問うも、畳ひっぺ返してまで忘れ物を部屋中探したが特に見当たらなかったのことである。さぁ、どうすっか。ビアフェスでの活動自体では困らないが、明日以降、否、今日のこまちから乗り継ぐあたりから不便を迎えてしまうのだ。うーーん。参ったな。悩みの中、再度Dバッグの中を探ると、なんだ、あった。。。保護色だったので見つからなかったのだ。。。ただ、充電未遂だ。屋外なのでコンセントを探すのに一苦労である。已む無く吉田さんに頼んで福島路ブースの一角で充電させて貰うことにした。
昼間の撮影は我慢しようと思っていたが、何と、あの竿燈が9時半から目の前で演じられると言うではないか。本場の竿燈は1月前に竿燈大通りにて開催されたのだが、その頃には宿も取り難かったかと思う。ラッキーである。自分の目の前で、竿燈だ。充電は満タンに程遠かったが、数枚すかさず撮影させていただいた。

スマホも見つかり、今度はアントニオの方が頑張る番である。我々の気合とは裏腹に、秋田市民の日曜朝のビール欲は鈍かった。池袋西口公園などのイベントで10時からビールを飲めることに慣れてしまったアントニオにとっては、午前中からビールへの抵抗感はゼロである。全国からの逸品揃いですよ!さ〜ぁ、買った買ったぁ!!時間の経過とともに徐々に客足勢は我々の期待に応えてくださった。13時の正規の樽換えとは別に、売り切れて空いたタップには昨日の売れ残り分を繋いでサービス維持ならびに在庫処分を進めた。嗚呼、売り切れて行くのは愉快である。ブルワーも冥利に尽きるのではなかろうか。完売とはならなかったものの、16時にフィナーレとなり、片付けを開始した。1時間では撤収は完了できない。片付け半ばで会場を去ることとなった。地元ボランティアの方々には「ではまた来年お会いしましょう!」と握手の末、後ろ髪引かれる思いで会場を後にした。
頑張ったと思う。先週のリベンジになったかは不明だ。頑張ったよ。自らを労おうと、売店で一番高額な羽後牛の弁当を購入した。弁当を食べながらE3系電車に揺られ、先週宇都宮で追い抜かれ対象として乗車したやまびこE5系のこともすっかり忘れ、家路を急いだ。
ふぅ。これで漸く、東北三大地ビールイベント制覇である。秋田は客として参加したこともなかったのだが、あの雰囲気、一体感、地ビールのレパートリー、美味しいところが凝縮されているような気がする。来年万が一社員旅行の2日目とイベント初日がバッティングしてしまっても、それはそれでこまちで秋田入りすれば良い、などと早くも来年の皮算用を始めてしまった。
(完)

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付録:

毬花の子ルンルン 作詞:アントニオ

ルルルンルンルン
ルルルンルンルン
ルルルンルンルンルンルン
幸せを齎すと 言われてる
何処かでひっそり 熟している
ビールを探して ビールを探しています
ヴァイツェンは レモンに似合う
スタウトは お昼寝誘い
デュケルの タンクを抜けて
ハシゴして行きましょう
私は毬花の子です 名前はルンルンです
何時かは貴方の 飲む街へ
行くかもしれません
ルルルンルンルン
ルルルンルンルン
ルルルンルンルンルンルン

看板を目印に 今日もまた
知らないパブから パブを行く
ビールを探して ビールを探しています
シュヴァルツは おしゃれな婦人
ラオホは いたずら盛り
ピルスナーに 祈りを込めて
ハシゴして行きましょう
私は毬花の子です 名前はルンルンです
何処かで貴方と 飲み交わす
そういう気がします
ルルルンルンルン
ルルルンルンルン
ルルルンルンルンルンルン

バレーワインは 優しい悪魔
W-IPAは お喋りが好き
トリペルに おやすみ告げて
ハシゴして行きましょう
私は毬花の子です 名前はルンルンです
もうすぐ貴方と 飲み達に
なれると思います
ルルルンルンルン
ルルルンルンルン
ルルルンルンルンルンルン