恋活
家電バーゲン
放射能測定器
避難リュック

埋没

不定期連載 山道をゆく 第221話
不定期連載 グルメ街道をゆく 話数知らず
09/10/17
未丈ヶ岳(庵選千名山477)
じねん(あけびと秋野菜肉詰め定食)<
【埋没】

10/17(土)
庵々−ファミマ−R16−八王子バイパス−八王子IC−中央道
−八王子JCT−圏央道−鶴ヶ島JCT−関越道−寄居PA−大和PC−小出IC
−県道70号−R352−シルバーライン−泣沢避難所…三ツ又口
…974m地点…松の木ダオ…未丈ヶ岳…泣沢避難所−シルバーライン
−じねん−シルバーライン−銀山平−かもしかの湯−R352−小白沢ヒュッテ

10/18(日)
ヒュッテ−R352−シルバーライン−JAゆのたに−出光−R17
−小出IC−土樽PA−鶴ヶ島JCT−八王子JCT−八王子IC−R16
−八王子バイパス−R16−旭図書館−庵庵

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

毎年恒例の小白沢ヒュッテ詣で、じねん詣でを考えていた。一時は24日のインド音楽ライブ日に当てようとしたが、社の土曜出社日と競合してしまい、止む無く一週早めて2週連続の山行となった。天気を鑑み、軽登山と地ビールの組合せをも画策していたが、それでは晩にヒュッテで存分飲めないと判断、天気予報も晴れ後雨から軒並み晴れ後曇りに好転しているようなので、今日は生真面目にガツンと山、飯の総合判断で、前日に未丈行きを決定した。
先週末同様2時起床で2時半に出発した。R16が込んでいることはなく、難なく八王子ICに乗り、圏央道へ向かった。従来は入間ICから高速に乗っていたのだが、昨今のおかしな施策により、それより距離の長い八王子ICから入る方が安くつく矛盾を利用した。出口についても、従来は出来る限り料金を下げるべく、本来降りるべきインターチェンジより1,2箇所は手前で下車していたのだが、今回は紛うことなく小出まで行った。空は明るさを増したが、一面のガスである。じきに晴れると楽観視しながら小出ICを降り、確か出光のガソリンスタンドがすぐ近くにあったと記憶していたのだが、看板の示すまますぐにR352に乗ってしまった。給油は帰路、高速に乗る前で間に合うか。何時もそのシャッターの前を通り過ぎる泣沢避難所。今日は意を決してそれを開けた。手動だった。少々重いが開いた。ガイドブックやHPの写真と同じ光景である。駐車可能そうなスペースがあったが、緊急避難場所につき駐車禁止の看板に少々怯んだ。だが怯んでいては山に登れまい。車を置いて少々歩くと、先にも駐車可能なスペースが広がっていたので、安全を期して車を移動してから再び歩き始めた。
6:18、泣沢避難所を発つ。ガイドブックや登山地図の事前調査も殆どしなかったため、下りと徒渉の連続に少々面を喰らった。台風一過から降雨がないにも拘らずじめじめとしており、夏場は蝮の巣窟と噂されるのも頷けた。その徒渉も、寝起き間際で平衡感覚が目覚め切ってない時点では、足下もふらふらして次の一歩を踏み出すのに以上に時間を要した。ざぶん!といってしまわなかっただけ幸いであったか。山道は軒並み谷側に傾斜しており、しかもその幅は今ひとつ、生前のジャイアント馬場さんなら登山口から1時間以内に谷底へ転落してしまうことは必至であったことだろう。この山に登山初心者を呼んだとして、この1時間を難なくクリアできれば一級の山家になるだろう。辟易して撤退ともなれば、一生山をやらなくなるであろう。麻雀で言えば符計算から始めるようなものだ。徒渉を越えた後の三ツ又口の鉄橋も馬鹿にならない。川面から30mくらいはあるのではなかろうか。ガードレールもなく、格子越しに黒又川の川面が丸見えなのである。高所恐怖症者は即撤退は免れまい。しかし、川面は美しい。そして透明度の高い、黒又川。三ツ又口の先まで1時間程度我慢できれば、魚沼駒、中ノ岳、荒沢岳が歓迎してくれる筈だ。 見守られていることの有り難味を満喫しながら、方や、自分は何処から来たのか、何処を目指すのか、不安に陥るかも知れない。いやはや、奥深い。泣沢には先客のものと思しき車2台あったのだが、何故蜘蛛の巣に引っかかり捲くるのだろうか。此処まで登っては来ていないのか。山道の他、山菜道、釣り道もあるのだろう。何時しか、奥只見の山中に埋没してしまった。大自然に抱かれた心地よい埋没である。紅と黄色のモザイク静かな山である。歩き易いとは決して言えないが、踏み跡は明瞭だ。シーズンで10人とは多いのでは?との地元の声であった。泣沢のシャッターを開けた勇気は報われた。下手に谷に転落してしまえば向こう3年、否、白骨化、否、、、くらい長い歳月の間、発見されないことであろう。奥深い。大自然。満喫。埋没。自分は遥かにちっぽけだ。
標高974mの三角点を過ぎ、再び林間で視界は遮られたものの、足取りは軽かった。自然引力は強靭であった。標高1204m地点に気付かないまま、あ、あそこに見えるのは次の三角点か、そこで小休止して残り1時間くらいかなと思っていたら、少し向こうに山頂碑が見えてしまった。結局、往路で擦れ違ったのは1人だけだった。あの蜘蛛の巣具合からして、昨日山頂着でビバーグでもしていたのだろうか。残り1台の方は釣り人か。しかし、9時前である。何処か1区間くらいワープしてしまったのだろうか。庵速恐るべし。魚沼駒ケ岳、中ノ岳、丹後山、荒沢岳、平ヶ岳、会津朝日岳、双耳峰の燧ヶ岳、会津駒ケ岳、守門岳、浅草岳、田子倉ダム、御神楽山、、、アントニオは矢張り、埋没していた。包囲されていた。



下山も爽快である。目の前に凛々しい双耳峰の燧!を見ながら足取りは軽かった。少々降りて方角が変わる、今度は魚沼駒の大画面が迫って来た!!!鳥海下山の二の舞は御免とハッスルは控えたのだが、それでも2度ほど足を滑らされた。今回は流血惨事には程遠く、大事に至らずに済んだのが幸いであった。6時過ぎ出発で8時間半コースだから最悪15時泣沢着の覚悟もあったが、お日柄も良く、往路は泥濘んでいた箇所の幾つかが干上がって歩き易くなっており、これから山頂を目指す数命と擦れ違いながら、駐車場に戻って来たのは11時15分であった。5時間を切ってしまった。庵速、此処に在り。

さて、シルバーラインを戻り、予定通りじねんの暖簾を潜った。 昼直前で先客が若干2名のみ、空いていた。おばさんには、一昨年前来店時に貰ったコーヒークーポンを見せながら、毎年来てますよ、と伝えた。 昨年は休業して白銀の湯番台当番だったが、赤米を所望したところ、お茶の葉をお裾分けに頂いたことも話した。今年もサービスなのか、まずは山葡萄を摘ませてもらう。酸っぱい。これが自然の味なのだろう。 食前酒ならぬ蜂蜜入りあけびのジュースをいただく。圧巻は、あけびと秋野菜肉詰め定食であった。大根の煮物、白菜漬け、サラダには蕎麦米、菊の花、ズッキーニ、糸瓜、カタバミ、コスモスの花、ナスタチウム、ロケットが皿狭しと載っている。きのこ汁にメインの、なめこ、あまんだれ入りあんかけの肉詰めがそそった。山の飯、此処に在り。地場らしいもので埋め尽くされた食卓を久々に堪能した。そして、コーヒークーポンは平日限定で、しかも2年前に有効期限を迎えていたにも拘らず、食後に大豆製コーヒーをいただいた。山間に、コーヒー。言われなければ判らない精巧さ。徐々に店内は客数が増えてきた。空いているうちにサービスを満喫することができた。未丈にじねんと黄金連携だった。
再びシルバーラインを潜り、銀山平に抜け、白銀の湯へ向かおうとしたが、かもしかの湯500円の看板が目に入り、進路を変更することにした。白銀の湯は確か700円の筈だ。真昼間で丁度入れ違いで先客が出たため貸切状態になったから良かったものの、洗い場は3人分、浴槽は5人くらいで定員いっぱいな広さであった。貸切だから気にならなかったが、シーズンだったらどうなることやら。庵速を駆使した後なので入念にマッサージをし、温泉を嗜んだ。何時もならば風呂上りにぐゎっと一杯となるところだが、今晩の多酒目制覇が控えているため、心を鬼にして割愛した。
R352は昨年より交通量が少ないように感じたが、それでも、適切でない箇所に車を停めて紅葉写真撮影に明け暮れてしまう迷惑車両が増えたように思う。そして、サンデードライバーに傍若無人な運転者も多く、幾度となく肝を冷やさせられた。悔しい。アントニオが減速、停止したからこそ事故に至らなかったケースが十数回に上るだろう。仕方ない。こちらの方がプロなのだから。俺は安全運転者だ。偉いなぁ。ご褒美に晩は鱈腹ビールを飲ませていただくか。
しかし、このような理由があろうとなかろうと、晩のアントニオの杯が途切れることはなかったと伝えられている。今年の冬の到来も早そうだ。また来年、小白沢で逢いましょう。
(完)

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

付録:
山旅アドバイス
・小出IC付近に出光2軒。R17沿いセルフの店の方が遥かに安い(;_;)
・泣沢避難所のシャッターは手動で開けるしかない。