不定期連載 山道をゆく 第183話 06/02/04 大山(既出) グルメ街道を行く さがみビールセルバジーナ(地ビール) |
【立春明け】 2/4(土) 庵庵…西谷〜海老名〜秦野=蓑毛…ヤビツ峠…大山…不動沢…広沢寺温泉 …広沢寺温泉入口=馬場リハビリ入口…セルバジーナ…馬場リハビリ入口 =本厚木〜海老名〜二俣川〜西谷…庵庵 …:歩き・走り、〜:電車、=:バス ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ |
昨年9月に阿蘇山に登頂して以来、ネパールダンスとマラソンに明け暮れて暫く山から遠ざかっていた。昨年の冬場もマラソン練習に集中して山を敬遠し続けたのが祟り、生涯初で花粉症を患い始めてしまった誤算から、今年は進んで免疫蓄積に赴く必要があると漸く腰を上げた。そろそろ山の神に新年の挨拶が必要だろう。折からに地ビール症候群に見舞われていた。マラソン地ビール行脚が続く中、広沢寺温泉や七沢温泉の南東側に未踏のさがみビールの存在を知り、登山地図を広げては策を練ることにした。 |
2週間前の雪は溶け切ることは考えられない。塔ノ岳クラスへは肉体的準備も不十分だろう。大山を絡めて5時間程度の肩慣らしにしたく、庵庵を発つ。前回西谷高原で苦しめられた雪は一塊もないものの、天気は良ければ放射冷却で丹沢南麓の地域も寒さが堪えた。秦野からのバスにはアントニオも含めて6人程ハイカーが乗車していた。 |
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都合4停留所分であろうか、恐らく我が麦意を持って自走すればバス待ちより早い到着を実現できた可能性は否めないが、馬場リハビリ入口でバスを降り、セルバジーナに急いだ。残念ながら飲み放題やランチタイムのリーズナブルなメニューも存在しなかった。ヒラメのカルパッチョにお試し3種ビールのセットを所望した。どれもヘブンズ・ドア程のインパクトはないが、悪くもない。北風も容赦なくアントニオを襲って麦意喪失を狙われた中、今日も美味しいビールを飲めて本望である。ビールのみならず日本酒も醸造されており、レストラン限定の辛口盛升も口にした。日本酒度+21とはアントニオには相応しい挑戦状だった。飲み応えあり。麦意の自然と高まる季節に是非とも再訪したいものである。 |
追加で注文した取り合わせ野菜の温製サラダの登場には大分待たされた気分だが、一口口にして驚愕した。ニンジンなりカボチャなりピーマンなり、何処でも栽培されている野菜達だが、此処でグリルされたものは皆純金の如き有り難い柔らか味を奏していた。このスープのようなサラダ、再食の価値は大きい。次回は何時襲撃するべきか、皮算用も早かった。冬野菜の暖かみ。さがみ野の大地の恵み。味付けもイタリアンだが、故郷を思い出す和食感がそこには存在した。セルバジーナは野禽の意だが、野菜が美味い。雪山下山後の寒い中と言う構図が今回の衝撃の一要因であろうから、次回この温製サラダを目当てに再訪した時にはその衝撃は半減してしまうかもしれない。否、その季節の野菜がまた舌で踊るのではないか。何処にでもありそうな地ビールレストランに、この発見は大きい。カード払いを断られたのが残念ではあったが、伊勢原津久井線沿いの馬場リハビリ入口バス停の時刻を見ると、満遍なく20分置きにバスの便があることが確認され、山から降りるタイミングさえ間違えなければ急いで飲み食いする必要がないことが判明し、次回は満を持してセルバジーナを襲撃出来るそうである。ふぉっふぉっふぉ〜。 |
本厚木駅方面へのバスの車内でも、小田急線も相鉄線内でも取り合わせ野菜の温製サラダの感動覚めることはなかった。取り合わせ野菜にも五分の魂どころか千金の魂である。
(完) ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ 付録: 山旅アドバイス ・軽アイゼン必須。 ・ヤビツ峠や大山山頂トイレは冬季閉鎖中。 |