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九州本土最終

不定期連載 山道をゆく 第259話
13/07/12~
祖母山(日本百名山、庵選千名山573)、
後傾(庵選千名山574), 傾山(日本三百名山、庵選千名山575)
【九州本土最終】

7/12(金)
庵庵…鴨居〜東神奈川…仲木戸〜羽田空港国内線ターミナル…ファミマ
…バスラウンジ=タラップ/(SNA011)/阿蘇熊本空港
−バジェットレンタカー熊本空港店−県道36号線(熊本益城大津線)−R443−室
−R57−イオン大津店−下野−県道298号線(阿蘇公園下野線/阿蘇パノラマライン)
−阿蘇ファームランド−県道298号線−R57−天神−R502(岡城バイパス)−原尻の滝入口
−県道7号線(緒方高千穂線)−尾平登山口駐車場−上畑−九折登山口−民宿あんどう

7/13(土)
あんどう−県道7号ー尾平登山口駐車場…トイレ…黒金山尾根コース…天狗の水場
…天狗の分かれ…裏谷鼻展望台…祖母山…馬ノ背…宮ノ原コース
…水場…吊り橋…トイレ…駐車場−もみ志や旅館−県道7号−上畑−あんどう

7/14(日)
あんどう−九折登山口駐車場…トイレ…九折峠コース…九折峠
…後傾…大白谷分岐…傾山…大白谷コース…水場コース…水場
…三ッ尾…観音滝上…駐車場−県道7号−小原−大野川上流広域農道
−県道8号線(竹田五ヶ瀬線)−津留−県道41号線−上町
−県道212号線(津留柳線)−R325−県道39号線(矢部阿蘇公園線)
−久木野村久石−県道28号線(熊本高森線)−県道206号線(堂園小森線)
−県道36号線−ガソリンスタンド−バジェットレンタカー熊本空港店
−熊本空港/SNA022/羽田空港…国内線ターミナル〜仲木戸…東神奈川
〜鴨居=竹山団地中央…庵庵

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

今年は何故か、休みの計画だけは一丁前であった。航空券の手配、宿の手配、etc。山行は天候に左右されるものの、今回は幸運に恵まれた。地ビールボランティアについても交通手段と宿を2か月くらい前から確保に動いていた。業務はあるが、止むを得まい。やるならやる。休むなら休む。山頂でもdocomo圏内だ。SNAについては5月にバーゲンでチョベリ安価な席を確保したのだが、7月になって予約日と支払日が異なるシステムであることに気付き、慌てて予約を取り直した。価格は確かにアップしたが、目が飛び出る程の差額ではなかったのが幸いであった。宿の方は5月連休中に周辺最安の民宿に電話をしたところ、OKのようだが、直前にまた改めて電話下さいとのことであった。リコンファームと言うことか。レンタカーは軽自動車ナビ付き最安値のを某旅行ポータルにて確保していた。祖母、傾。東京から九州行のブルートレイン運転期には往復割引切符が存在し、乗継ぎ利用で公共交通機関でのツアーを考えていたのだが、もうその手は使えない。ソラシドエアーはスカイネットアジア航空時代に利用したこともあり、熊本大分にも便が多数ある。山は大分県内だが空港は熊本の方が近い。12日を休み、九州入りと大分入り。土曜と日曜で傾と祖母を攻めて帰ろうか。2000年発行の年季の入った、未だ高千穂鉄道が健在だった頃の我が山岳地図では双方ともコースタイムは6時間半程度となっている。山2日目も頑張れば熊本発18:45の便に乗れそうだ。
出発4日前から天気予報をチェックし、悪くなさそうなので民宿あんどうに電話をして確約した。暫くビールイベントが続いた。偶には飲み目的外の旅も必要だ。
SNA011便は横浜線上り2番電車で間に合うのだが、1番ので乗り継いだ方が仲木戸からエアポート急行に乗れて接続も良い。業務メールチェックは空港ですれば良い。満を持してUAのゴールドカードを持参したが、ラウンジでは断られてしまった。しまった!確か、7月に気付いた時点ではANA経由でも席確保ができ、しかも往復割引も意味のない高額なので往路はANAで復路だけSNAにすればよかったか、、、まぁ、ラウンジで朝からビールの誘惑負けを防ぐことができたのが救いだろう。救いなのか?負け惜しみと世間では言う。ANAとのコードシェアながらもタラップまではバスのようで時間もかかるし、まぁ、ラウンジなくて良かったか。運の機会均等法に則れば、寧ろ適切な運事前消費だったのだろう。


ソラシドSNA011便25A席にて窓下を眺める。大分、熊本行き便は、ちょうどリニア新幹線予定ルートから山陽新幹線のルート上を飛んでいるように思う。三河湾に明石海峡大橋と淡路島がくっきりと確認できた。中々面白い。今日の天候で山をやれていたら申し分なかろう。

SNA011便は無事に空港に辿り着いた。ボストンバッグは預けていたが、トイレに寄っている間にターンテーブルを回っていた。レンタカーオフィスへは他の利用者と一緒にワゴン車で移動した。着陸定刻から45分後以降からの利用で予約していたのだが、オフィスでは他のグループに先んじてすぐに配車案内を受けた。ブラウンのアルトだ。昨年北海道と大山、今年の大山と続けてスズキの車である。高速道はそもそもないのでこれで不足はない。先ず、ナビにてイオン大津店を検索する。イオンモール、イオンとそれぞれの文字列で探しても、大津に店は見当たらない。。。何故だ。。。ジャンル検索にて、「ジャスコ」の文字列を発見した。そう言うことか、、、やられた。さぁ、出発だ!
確かに加速には難があった。街乗りにはこんなもので十分だろう。しかし、熊本も暑い。35℃を越えていることだろう。山中は涼しいと有り難いのだが、、、普段自分の運転ではエアコンを利用しないアントニオだが、窓全開でも今回ばかりは苦戦である。旧ジャスコ大津店にて明日、明後日用にとおにぎりや惣菜パンを買い込み、昼飯処を求めてファームランドへと向かう。平日のR57は程々の交通量である。スピードは控えめに、已む無くエアコンを使うことにした。下野でR57を逸れ、阿蘇パノラマラインを進む。暫くしてファームランドに到着した。レストランは数か所あるが、なんとなしに和食ビュッフェのハーベストに決めた。地元食材をふんだんに取り揃えているようだし。だご汁、わらびもち、各種漬物、きのこの天麩羅、たけのこの和え物、などなど。ごはんパン類以外は完食したか。腹ごなしにランド内を歩いて回る。土産売り場も巨大だ。麦酒の摘みになりそうなもの目白押し。明後日に空港で買うのもありだが、今日の方が時間に余裕もあるのでゆっくり探せるぞ。馬肉系2品目を所望し、まだ腹ごなし不足だろうと、展望台まで歩く。ファームランド、広い。。。展望台から見えるのは俵山であろうか。阿蘇五岳とは逆方向だが、晴天だ。暑くてぼんやりと、まるで蜃気楼のような山並みに有難味を感じることはできなかった。明日明後日はもっとマイナーで歯応えのある山を、そう、目の前の山より高いのをやるのだぞ!
カーナビで宿を検索したところ、パノラマラインをそのまま行かずにR57経由が一番近いとの提示だ。多少の交通量は気にすべきではないか。今日は宿に辿り着くだけなのだ。竹田市に入り、予め調べたルートではなく、少々先まで進んでからR502へ曲がり、原尻の滝から県道のお世話となった。高千穂方面と繋がっており歴史ある7号線なのだろうが、予想通り道幅は狭い。軽自動車を選択して正解である。平日だから未だ少ないのかも知れないな、交通量は。まぁ、いざとなったらR392奥只見ドライビングテクニックを披露することも吝かではない。
時間のある今日のうちに、明日と明後日の駐車スペースの塩梅を確認しようと、宿方面へ分岐する交差点を直進した。今に始まったことではないが、道は今でも細い。明日明後日の運転が思い遣られる。嗚呼。対向車よ、来ないでくれ。古いガイドブックでは登山口のランドマークとして記載されている青少年の家が昨秋で廃業となってしまった。元々それ自体も廃校舎の流用ではあったのだが。現在は登山口手前にもみ志やが有料で駐車場を開放していた。上畑からは一旦民宿入口を掠め、先に進む。我が山岳地図ではその存在を否定しているのだが、現在は立派な駐車場が九折登山口には存在した。トイレもある。心配なしだ。
宿に戻ろうとするも道が狭く、切り返しをしようとしているうちに後ろから地元車両が迫って来た。已む無く一旦上畑の交差点方面へ進むと、すぐに待避所を見つかったので一旦先を譲り、Uターンしてあんどうへと登った。宿の主人の倅と思しき方に挨拶をすると、離れの部屋を案内された。蒸し暑い。16畳クラスの大部屋貸切は吉と思うべきか。ただ、網戸が一切ないのだ。仕方ないので扇風機を全開にする。窓を開ければ虫さんワールドなのだ。部屋にも既に侵入されているのに、みすみす蚊の餌食になるのはゴメンだ。

風呂が炊けたので、との伝令があったので汗をじっくり流した。温泉は不要だ。普通の湯に浸かれれば十分だ。夕飯時にはそれくらいは当然用意があるだろうと、ビールを所望した。少々宿主の言動に耳を疑いかけた。「そんなもの、あったかな、、、」スーパードライの大瓶が、今となってはその冷蔵庫の在庫の最後の1瓶だったのだが、提供され、先ずは安心だ。料理も美味しい。米粒一つ一つが喉を迸ってしまう。翌日の朝食の時刻談義も展開され、何とか6時飯を受理していただいた。有り難い。
翌朝、母屋に行って驚いた。山登りとは伝えていたが、頼みもしないのに昼食弁当が拵えてあった。これを予想していなかったのでイオンでの買い出しもしたのだが、弁当は矢張り貴重である。納豆、卵、海苔、漬物と和風な朝食を済ませ、或戸号を走らせた。先客は4台か。その隣に止め、駐車場を出発。満を持してトイレで用を足してから登山口を発った。
晴れやかだが朝っぱらから蒸し暑い。2か月以上も前に思い立って計画したにせよ、天候としては上出来だろう。夕方には雷を伴う俄か雨も予報されているが、その被害に遭うことはないだろう。先ずは最初の選択肢、宮ノ原コースとの分岐点に差し掛かった。ガイドブックの大半が黒金山尾根コースで登って宮ノ原で下る周回ルートを案内していたのだが、13年前の山地図の解説小冊子には、宮ノ原登りが楽、との記載も確認された。悩みどころだ。現地のその分岐に至るまでは宮ノ原を登りに利用したいと思っていたが、そこの看板には、黒金山の方が見晴が良く、登りに使うべしとの言い回しに発奮してしまい、即座に直進を決めた。

冬季陸上専念期を除いて、アントニオが2ヶ月半も山から遠ざかっていたのは十何年振りだろうか。蒸す。それが今年の山なのだ。雨に打たれるよりマシと思え。きっと山頂はアントニオを裏切らないことだろう。渡渉も続くが涼感を覚えないアントニオは明らかに緊張し、精彩を欠いていた。丸で今晩のビア欠を予想していたかのようだ。モチベーションが今一つ。とにかく蒸し暑い。九州本土内最後の百名山だと言うのに、エネルギーの沸きが今一つであった。人はビールの上に生きるのか。人でない、アントニオだ。昨年通りのペースなら何ら心配もないのだが、2ヶ月半はブランクとしては大きかったようだ。高山植物にいも何だか目移りしないのだ。それに、こちらのコースはあまり歩かれていないのか、昨日の風雨でそうなってしまったのか、コース上層部でクマザサによって少々藪化しているようで、頭部と上腕部に切り傷が蓄積してしまいかねない体たらくである。持っているガイドブックの全てが古かった、と言うことか。水場の清水は冷たく喉に沁みた。少し生き返ったようだ。少しだけれども。


天狗の分かれから稜線に進むも、爽快な視界ではない。光合成もし難い。裏谷鼻の他に、稜線沿いには3か所以上展望台があったのようだが、天候の急変を恐れ、寄る余裕はなかった。今となっては惜しいか。視界は開けない。梯子、岩登りが続く。
嗚呼、やれやれ、着いた、着いた。ほぼコースタイムである。一瞬だけ登ってきた東側、傾山側が微かに開た。西側の阿蘇も然り。お弁当を開ける。おにぎり、手羽先揚げ、沢庵など。沢庵は少々燻されているようだ。芸が細かい。塩分は過剰のようにも感じ、毎日口にするのであれば、高血圧等の病を免れないと思うのだが、昨今の熱中症対策には必須であった。






下山は、宮ノ原コース側へと進んだ。途中水場は見掛けなかった。兎に角雷雨を避けねばなるまい。だが、明日も登りが待っているので下り時にハッスルし過ぎて筋肉痛や膝痛を抱える訳にも行かない。早く、ゆっくり。早く、ゆっくりか。昨日夕刻の豪雨で泥濘んでいる箇所も少なくなく、足を滑らされれること十数回である。ズボンは泥だらけだ。勲章と言うには見栄えは勿論芳しくはない。打撲程のダメージはないのが幸いか。晴れてもいたのだし。花の百名山にも指定されている筈だが、目に留まる彩りを確認することはなかった。余裕がなかったからか。そう、下り途上にクランクの松を発見した。ピンクの指導標テープが包帯か絆創膏のように見え、未だ痛み潰えず、か。つい先日好日山荘の山登り番組にて、ジャーマンスープレックスの松を見たばかりだったが。3か月のギャップに高温は、不惑を過ぎたアントニオには堪えるものであった。
漸く渓谷に吊り橋を確認し、帰路を急いだ。駐車場に戻った丁度その頃、ポツリ、ポツリと肩に滴り始めた。もみ志やが駐車場代請求袋をワイパーに挟んでいた。500円、、、小銭がなかった。潔くもみ志やに寄り、小銭なかったので駐車料金を今払いますと言った。もみ志やは、我があんどうよりは宿としては見栄えが良く、来客向けグラスがケースに整然と並べられており、恐らくビールも切らしてはいないだろうと推測できた。宿のおばさんは面倒臭そうに500円の釣りを寄越す。有難うの一言もなかった。
県道運転中に降水は更にはっきりとしたものになった。九十九折の道を20分程度運転して宿へ戻る。戻ってからも数十分か、教科書通りに雷雨となった。30分下山が遅れていたら万事休していた。雷雨が止んだ後、風呂が沸いたとの連絡があった。蒸し暑いが汗を流せるのは頗る気持ちが良い。だが、その直後の悲劇を予想できなかった。予想したくはなかった、が正解か。伏線は確かに昨日、存在したのだ。それを予想できるように今後なれたとしても、それを期待することは無論できない。風呂上がり直後にはにスーパードライタイム!と勇んでいたのだが、民宿あんどうにはビール類の在庫がないのか!?しまりました。。。そう言えば、昨晩も、「そんなものあったかな、、、」の第一声であった。昨日飲んだのが最終在庫だったということか。恐れてはいたのだが、、、付近の酒屋って、ここから30分以上運転しなければならないのでは?しかも、あの、狭路を、、、少々待つと、「缶ビールが1個あるな」とお爺さんに差し出されたのは試供品サイズ、200m缶の第3の何とかだったのだが、麦意500%で、背に腹は、第3にビールは代えられず、一気に飲み干してしまった。断麦。堪える。それは命の水なのだ。明日頑張れるものだろうか。ムギチャーゼを配合せず、翌日の山を受け入れられるのだろうか。
風呂直後にないものを、その数時間後の夕食時に要求するのは阿呆だろう。宿側がアントニオのためにビールを調達してくれるとも思えないし。。。少しは健康に近づける?いや、ダメだ。夕飯が喉を通らない程のショックには至らなかったものの、麦欠状態では箸の進みは芳しくはなかった。おまけに、晩飯直前頃から、どうもくしゃみと鼻水が止まらなくなってしまった。ぎょっ!7日代々木公園イベント後半時のそれに近いぞ。共通の植物があるのか。症状的には花粉症であろう。。。嗚呼。もみ志やで聞けば缶売りでもしてくれたであろうか。しかし、その宿の態度はいただけなかった。脱麦症状を訴えているもう1人の自分が居た。あの狭路を南北にどちらに進めば一番近い酒屋に辿り着けるのだろうか。なるべくなら何度も運転したくはない狭路である。常温のポン酒か焼酎はあったかも知れないが、キンキンに冷えたビールが欲しい。
明日朝、慌てないようにと今のうちに宿代支払を申し出た。今日明日の弁当と、昨晩のスーパードライ込で支払う。今日先程の、第3の何とか液分はいいですから、と言われる。ええ、あれが第3のそれでなく、量も倍以上あればそれなりに支払う覚悟はありましたよ、ええ、本当に!!次回は、、、次回があるのか。麦酒も欲しいが網戸も導入すべきではないか。どちらかと言うとビールの方がコストは安かろう。って次回はあるのだか?そう、網戸のない離れにて、既に1匹以上の蚊に侵入されてしまっているところをみすみす餌食にはなりたくないため、対応策を講じることにした。蚊取り線香を炊くなんて何年振りだろうか。こうしてまた上畑の夜は更けて行った。
3か月振りの本格登山には、麦汁による回復は不可欠だった。精彩を欠き続けていたアントニオはそれでも朝食を採り、弁当を頂いて宿を辞すことにした。離れ屋内のガラス戸に気付くとナナフシが、、、ただ、既に絶命しているようだ。今日の行く末を案じているのではなけければ良いのだが。
今日の登山口までの移動は楽ちんだ。海の日連休初日ともあり、6時台にして九折登山口駐車場はほぼ満車状態である。今日は下山後100kmは運転し、18:45の便に間に合わせなければならないのだ。
いきなりの舗装急登に面を食らう。膝はセーフだがプチ筋肉痛は否めない。コースタイムを遥かに下回らなくとも構わないが、せめてほぼコースタイム程度でクリアしたいものである。おや、確か、、、宮ノ原コースで擦れ違った夫妻である。今日はかなり早い出発だったのだろう。それにしてもタフそうな夫妻であった。また別の山でもお会いすることであろう。




山頂に近づくに連れ、先行集団に追い付き、追い越せた。光合成は出来ている。早くクリアできるに越したことはない。都合20人程度を追い抜いた後、大晴れの傾山頂へと登り詰めた。
祖母山からの大縦走コース、市房山、韓国岳などの大展望である。天気さえ読み間違えなければ山は裏切らない。断麦の後遺症を抑えての登頂だ。よくやった。後傾辺りで追い抜いた十数名も到着し、少々賑やかな山頂となった。さて、油を売る時間は惜しい。下山はどうするか、少々悩んだ。往路を戻るのが幾分歩き易いだろう。地図でのコースタイムに大差はない。寸前まで直進を決めていた分岐にて意を決し、左折した。







後悔先に立たず。同じ道を通っても面白くはない。難易度が上な方にチャレンジしたいアントニオの序盤の出だしは悪くはなかった。確かに下り一辺倒も敬遠したいものだが、登り返しも甚だしくなって来てしまった。水場コースの水に生き返った。延命した。しかし、倒木でルートが二転三転し、旧道側のテープに騙されて遭難しそうになった。18:45の便に間に合わなくとも、命さえあれば、、、嗚呼、やっぱり大白谷コースの選択は失敗だったか。その後、なんとか動物的感覚で正規コースに復帰したものの、アップダウンはまだ止まる所を知らなかった。登り返しも長い個所が一度や二度では収まらなかった。方角を間違えてしまったか、と不安に陥ること屡。急な下りに頼りたい木の枝、根は悉く腐り、剥がれ、使い物にならない。嗚呼、空港に着いたらすぐに給茶するぞ!最後の力を振り絞り、重い足取りながらもなんとか駐車場に戻って来れたのが14時前である。コースタイムをオーバーしているぞ。
後傾と本峰間で追い抜いた15人近くのグループは間違いなく九折コースで下山しているものと予想され、アントニオより早着している筈と思っていたところ、車は3台程度しか減っていなかった。うち1台は、昨日祖母山宮ノ原コースでお会いした夫妻のものだろう。7時間半近くを要してしまったのだが、勝つには勝った、と言うべきなのだろうか。膝サポーターの効果で膝痛も免れているのは幸いだ。
ただ、昨日民宿からナビ検索した範囲では、王道のR57経由で3時間10分未満で最短、その他はプラス30分程度以上所要時間が加算されるのである。R57は大渋滞だろう。一か八か、大きく外れたルートの方を選択することにした。ルート設定の結果、到着予定時刻は18時45分を過ぎてしまう予告である。当初、申告していたレンタカー返却予定時刻17時はおろか、SNA022便搭乗にも間に合わない。レンタカーの返却遅延罰金は甘んじようとも、航空券については融通が効くとは思えないのだ。ガムバッテ運転するか。
ナビが県道7号線を北上してから我がツーリングマップルに記載の覚束ない広域農道へと導いてくれた。広域農道マジックだ!ワープトンネルだ!これで距離を稼げれば!広域農道らしく、アップダウンも激しい。また倒小枝などのプチ障害物も少なくはなかったので、アントニオのドライビングテクニックの見せ所となった。交通量が予想通り少く、運転し易かった。ラッキー。
その後県道8号線に合流する。7号線の狭さ、運転し辛さの再来だろうと悪い予想をしていたが、遺憾ながら的中してしまう。恐らくアントニオ同様、カーナビに導かれてこちらを選択したドライバーも少なくはなさそうである。主要幹線道路の渋滞を想定しての選択だから仕方がないのかも知れぬ。対向車に1台、若い女性だが喋りながらの運転だかで前方不注意、あわやあと数センチで接触の危機に見舞われかねなかった。アントニオが危険を察知して或戸号を完全停止していなければ、事故は免れなかっただろう。新潟県はR392にて鍛え上げた安全運転技術である。アントニオのお蔭で事故が発生しなかったと感謝して欲しい。できればもう二度と運転しないで欲しい。周囲が迷惑である。悲劇は必ず繰り返されよう。どうか危険ドライバーに天誅を。そうでなくとも追放を。
その後も数県道を連ねたが、8号線程の密度ではなく、ほっと安堵に胸を撫で下ろす。国道の交通量に少々怯んだものの、ナビの空港到着予想時刻は17時台にまで回復し、延滞罰金程度で済みそうになって安心した。当然と言えば当然だが、運転に全神経を集中しているうちにしばし麦意を忘れていた。ナビの到着予想時刻が申告より15分遅れくらいに縮んだ頃、丁度信号待ちだったのでレンタカーオフィスに電話を入れた。向こうも声は明るく、引き続き安全運転で、との喜ばしい返答であった。ひょっとすると今の電話一報によって延滞料金が免除されてしまったりしちゃわないか。そうなったらラッキーだな!阿蘇外輪南側、県道28号線からの山風景に感動させられながら、麦意は徐々に回復してきた。空港直前の長信号待ちによるプチ渋滞となってしまったのだが、レンタカーオフィス手前のガソリンスタンドに到着したのが約束の17時ジャスト!ふっふっふ〜!飲む時間あるぞ〜!満タン給油後、すぐにオフィスに車を移動、特に何もなし!即ち延滞罰金発生せず!
ワゴン車にて空港ビル内に送って貰い、搭乗手続き後に売店の冷蔵ケース前に急行した。クラフトビールっぽい瓶が!福田農場ワイナリー?ハテ?あ、不知火浪漫麦酒なんだね。。。ってことは阿蘇周辺での製造ではないのか。。。少しがっくり。
基本天候に恵まれ、百名山と三百名山にを一つずつ、怪我も事故もなく終えられ、実りのある山行であった。少々前からの計画が奏功したか。計画は力なり。
(完)

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

付録:

山旅アドバイス
・バジェットレンタカーのカーナビはデータが古い可能性あり。
・黒金山尾根コース、稜線のコースはクマザサが多少藪っており、帽子類や長袖シャツなど、頭部と上腕に対する防御策が望まれる
・大白谷コースを下りに利用する場合、倒木により旧コース側にも指導テープが多少続いている箇所には注意すること。