不定期連載 山道をゆく 第261話
13/08/15~
茶臼岳(日本三百名山、信州百名山、庵選千名山577)、
希望峰(庵選千名山578)、仁田岳(庵選千名山579)、
易老岳(庵選千名山580)、イザルヶ岳(庵選千名山581)、
光岳(日本百名山、信州百名山、庵選千名山582)
【光】

8/15(木) 庵庵−中原街道−下川井インター−保土ヶ谷バイパス−横浜町田IC
−東名高速−御殿場JCT−新東名−NEOPASA清水−新静岡IC
−県道27号線(井川湖御幸線)−玉機橋−上助−口坂本温泉−大日峠
−県道60号線(南アルプス公園線)−井川観光会館−畑薙第一ダム臨時駐車場
=(井川観光協会マイクロバス)=畑薙大吊り橋…ヤレヤレ峠…ウソッコ沢小屋
…中の段…横窪峠…横窪沢小屋…水呑場…樺段…茶臼小屋

8/16(金)
小屋…稜線分岐…方向指示盤…茶臼岳…仁田池…希望峰…仁田岳…希望峰
…易老岳…静高平…センジガ原…分岐…イザルヶ岳…分岐…光小屋…光岳
…光石(光岩)…光岳…光小屋…易老岳…希望峰…茶臼岳…指示盤…分岐
…茶臼小屋

8/17(土)
小屋…横窪沢小屋…ウソッコ沢小屋…大吊り橋…沼平…沼平の少し先
=(登山指導センターの方の軽トラック荷台)=臨時駐車場−県道60号線
−大日峠−県道27号線−新静岡IC−新東名−御殿場JCT−東名−鮎沢PA−横浜町田IC
−裏道−中原街道−ESSO白山店−庵庵

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祖空と来て、次は光か。飯は来年以降に持ち越しか。となると、光が今年最大級の山行となりそうである。光小屋のキャパの小ささはこのシーズンとても心配である。それよりは未だ茶臼小屋の方がベターだろう。その茶臼も最近は込むらしいが、他に選択肢はない。畑薙第一ダムの駐車場事情をチェックしているうちに、井川観光会館運行のマイクロバスにて吊り橋まで乗せて貰えることが判明した。一応予約すべき主旨の記載がHPにはあった。小屋も管轄しているようなので、小屋泊の内訳も含めて登山日往路便と下山日復路便の予約FAXをした。2、3日後、受理されているのか、そもそもバスは既に満席ではないのかと不安になり、協会に電話を架けた。懸念の通り、FAX受理は不明であったため、改めて口頭で小屋とバスの予約内容を伝えた。HPにはなるべくFAXでの予約を、との記載だったのに。。。バスは予約通り乗れるとのことで不安も少々減った。後は晴天と駐車スペースの空きを祈るのみ。
某社の夏休みは8月14日から3日間、土日を加えてもたったの5日間である。満を持して木曜出発、土曜下山の計画とした。前日は早めの入浴と4時間半の睡眠、1時過ぎには庵々を発つ。
お盆期間の夜にして、さすがに物流大動脈の東名高速も大型トラックの数は微々たるものだった。順調に新静岡インターまで来れ、県道27号線を進む。11年振りの山道だが、上助以北の道の狭さは半端ではなかった。お化け屋敷の迷路のようだ。その11年前は友人の運転のお世話になったのだが、自分で運転してみて、当時の彼には大感謝が必要と悟った。丑満つ時故に対向車両がゼロで済んだものの、大変なルートである。下山日が心配だ。迂回ルートはないのだろうか。はぁ。大日峠から先も長かったものの、道幅が少しは広かったのが幸いであった。
インター下車から2時間弱、少々明るみがかった臨時駐車場に到着した。5時少々前だ。はみ出し駐車車両多数だが、正規スペースは10台以上空いていた!良かった!約1時間半の間、バスを逃さぬように慎重に起き続けていた。トイレに寄り、お握りも2個口にした。6時くらいからバス停に人が並んだ。事務小屋貼り出しの時刻表には東海フォレストバスは8時までない筈だが、確か11年前も乗ったであろう、6時半頃のマイクロバス便が存在するようだ。フォレストの便は都合2台出発し、3台目の乗員受付をしている頃、6時40分過ぎに井川観光協会のマイクロバスもやって来た。フォレストの運ちゃんは協会のマイクロバスを指し、聖沢に行くにはあっちが早く着くと煽っている。おいおい、お前ら予約してんのか?協会のマイクロバスは予約の有無チェックなど行われず、どんどん付近から車内に人が雪崩れ込んでいたので急いで合流した。予約した方が溢れたりしなかったのだろうか。
また、協会マイクロバスの運ちゃんは面倒臭がりな面もあり、沼平のゲートは「すぐに(フォレストのバスが)来るから(開けておいても)大丈夫やろ」とか、シートベルト未装着警告音が鳴り続けさせ、「メンド臭い」などと言って漸くベルトを締めたりとか。そういうものを見せつけられて、果たして観光に寄与していると思っているのだろうか。
マイクロバスは定刻より遅れ、吊り橋登山口を出発できたのが7:07であった。総延長180mの吊り橋。高所恐怖症の方はここで、ジ・エンドだ。マイクロバスで追い抜いた数人がまだ登山口に辿り着いていないのが幸いか、1人で吊り橋を揺られることになった。途中、動物のフンが2か所に落ちていた。人間ならワイヤーに掴まれるが、4本脚の動物にとってこの吊り橋は恐怖以外の何物でもないように思うのだが。登山口に割と近い地点に2か所なので、途中で恐れをなして登山口側に引き返した可能性はある。ただ、その落とし主は、熊か、鹿か。橋の途上で向こうから熊がやって来たら?想像もしたくない。。。橋下の水量は極めて少なく、4,50m下の地面に転落しては骨折どころでは済まないだろう。

吊り橋直後にありがちな急登、そしてヤレヤレ峠の向こうにはプチ吊り橋と梯子の連続で変化も多く、飽きは来ない。調子はいいぞ、進め、アントニオ。ウソッコ沢小屋付近の水場の水は余り冷えてはいないが、それはアントニオを冷水多量摂取でバテないように、と前向きに解釈しようではないか。その後、登りはあったが急ではなく、概して登り易かったように思う。横窪峠を乗越すと小屋が見えたのだが、小屋の名の通り、峠と小屋の間には沢が横切り、下ってからの登り返しに少々疲労を覚えた。









横窪沢小屋では、到着一番、お茶のサービスを頂いた。いい感じの小屋なのだが、立地の関係でお客さんは多くはないようだ。一部の電源は太陽光に頼っているようで、保冷された缶ビールは有り難かった。

さて、本日ラストスパートか、未だ午前中だが、と言ってもハッスルせず、慎重に登って行った。水呑場は涸れている。仕方ない。少々苦しみ抜いて樺段を過ぎる辺りで森林限界に達し、視界が開け、花が散見されるようになった。ただ、花々も軒並みぐったりとバテ気味に見えるのだが、、、8月もお盆、今年は酷暑だし。写真を撮りながらゆっくりと最後のコーナーを回り、12時過ぎには茶臼小屋に到着できた。






ラッキーだ。宿泊者受付にて記入、明日昼の弁当も含めて前金でまずは1泊分を支払い、寝床を割り当てられた。建物2階が2段構造になっており、1段目フロアで最大70名くらい、2段目に50名近く収容できそうに見えている。また、今日の割り振りは、少客数モードになっており、しかも事前予約を勘案して貰っているのか、両隣は空きスペースとして貰えたようである。矢張り予約は金棒か。脚にフジメタシンを塗布後、水冷のアルミ缶を掴みに行った。水も元々冷たく、スーパードライも適温だ。山小屋ビールは常温提供も少なくない中、極上の贅沢と感じた。喉越しを迸る黄金清水!

午後になって雲も増えてきた。激早朝出発の体を休めんと13時台から寝床、と言っても寝袋が畳の上にあるだけだが、で横になっていた。14時半頃、シナリオ通り、雷雨となった。ただ、昨今の首都圏でのゲリラ雷雨より雷の音がまだ甘い感じがした。首都圏のそれでは、あれが当たったら痛みも感じないうちに即死してしまいそうな程の強烈なものであったが、こちらではそれほど近くには落ちなかったようである。今日は体力的に余裕があるとは言え、茶臼小屋泊で正解であった。横になること数時間だが、どうも寝付かれない。小屋の標高は2400mだが、高山病なのだろうか。それでも横になるべ。普段の睡眠時間が短過ぎるのだし。
17時少々前に夕食タイムとなった。少量ながら刺身がおかずの一つとして盛られているいるのは嬉しい。自宅でも久しく口にしていなかったし。衛星テレビなのか、ニュースと天気予報を放送していた。食事中の面々の会話にも、明日の方が天気が今日より良さそうとの発言も聞き取れた。明日の14時間コースに舟か。16時くらいまで降らないでくれれば本当に有り難いのだが、明日はチャレンジである。
食後に再度一杯頂き、歯磨き後、床に就こうとするがやはり寝付かれなかった。まぁ良い。偶には高山病も。
変な夢を見たような気がする。少しでも熟睡できたのか、一応眠れたということか。朝食採取者は昨日晩飯客の1/7ほどで、1卓で収まる人数であった。他は既に出発したのか。アントニオに追い越されないように気を付け給え。
5:13、出発。丁度日の出時刻のようだ。何も期待はしていないかったのだが、嬉しい副産物だ。グレイト。















急登をゆっくりと進み、30分かからないうちに茶臼岳に到着した。展望は申し分ないのだが、序盤で感動に足を留めている余裕はないので、足早に次を目指す。
続く希望峰からの仁田岳だが、昨日の雷雨の滴が残っており這松のシャワーは全開であった。ズボンの裾を通して靴内にも大量に浸水してしまった。。。水の浴び様からして、今日初の登頂者だろう。こちらも展望は申し分ないのだが、行程の長さよりは浸水によるダメージで有難味は半減してしまった。ううむ、茶臼小屋への戻りに寄れば這松も乾いていることだろう。ただ、往路にここをパスした暁に、疲労困憊の復路で寄る気が戻るものか、自信はなかった。これだけ人が訪れないのだから、雷鳥さんの1、2匹くらいいらっしゃってても罰は当たらなかろうに。





希望峰に戻り、再び西を目指す。少々下りが続き、お花畑辺りからなだらかになった。お花畑跡と言うべきか、こちらも季節柄、もう花は見られなかった。

木曽側の登山口易老渡からの合流地点、易老岳には多数の休憩者が見られた。樹林に囲まれ、山頂碑も目立たず、碑さえなければ山頂と気付かれることはなかったろう。



易老岳からは緩めに下り、三吉平からまた登り返す。静高平までの、登りのガレ場は長く、誰もが「そんなの聞いてないよぉ〜」と愚痴を零すこと間違いないだろう。最も、三吉平の位置を認識しないまま喘ぎ喘いで、やっとの思いで静高平に至った次第だ。うろ覚えの三吉平と勘違いし、未だ光まで先は長いと思ったらすぐにセンジガ原の木道に来てしまった!だいぶ距離を稼げたではないか!心置きなくイザルヶ岳に寄れた。
この機会で寄らねば一生登頂などあり得ないだろう。ここも雷鳥さんが生息していそうな雰囲気なのだが、今日は会えずに残念だった。








木道に戻れば光小屋は指呼の間だ。それより先に山頂だ。15分程登れば、ひっそりとした静かな山頂だ。誰も居ない。登って来た方角のみが開けているが、樹木に囲まれて物静かな山頂は、違いの解るハイカーの癒しでもあった。




さて、そのまま引き返すか、との前に、展望台と光石方向を示す指導標を見つけてしまった。10m先の展望台からは西南側の黒法師岳などの山並みが美しい。



さてさて、果たして光石7分はどうするか。そもそも光石とは?恐らく光岳のネーミングの由来となる石か岩かがある、と言うことなのだろう。小屋戻りまで雨に打たれないか。ただ、ここで機会を逃すと一生訪れることはないかも知れない。7分と言うのは少々眉唾であり、逡巡の末、下ることにした。少々下り過ぎて失敗した感も否定はできなかった。加加森山方面との分岐を左折して更に下り、あった、あった。あれ〜。立派な岩だ。きっと夜には光るのだろうが、夜まで居る訳にはいかない。ごめんな。有難う。さようなら。しっかりとその岩を視界に入れてから、帰路に就いた。


山頂に登り返しては小屋へ下り、弁当を開けた。700円の内訳は稲荷寿司4カンである。山上では食べ物は全て高級品だ。ご飯と油揚げは癒しであった。光小屋のビールはドライ350ml缶で600円、易老岳からの数か所あるべき水場は全て干上がっていることから想像するに、常温モノであろう。宿泊が茶臼小屋でよかった。水冷万歳。







仁田岳、イザルヶ岳に光石も含めた光制覇に未だ時刻は10時台である。雨よ、今日だけはもう暫く我慢してくれ。早く戻るから!静高平からの下りも今思うと厳しく、二度と登り返したくはないと感じ、明日の下り一辺倒を考慮するとスピードは控える必要があった。
易老岳に大き目のザックが3個程置かれてあった。空身で何処までピストンするつもりなのだろうか。希望峰や仁田岳、光岳往復でもそれぞれ4時間程度以上は必要なのである。その距離を空身で行くとは、、、私ならやらないだろう。事故を起こさないでいただきたい。お花畑からの登り返しも思った程苦にはならなかった。今日は快調だ。運が良い!
昨日夕飯時の周囲の談話では、今日は凄く天気が良い、とのことであった。だが、希望峰付近から少々ガスが上がって来てしまい、心配は増大した。未だあの雲の色なら大丈夫、と都合よく解釈するしかない。茶臼岳への登り時にはいよいよガスに巻かれてしまった。茶臼岳の先は残りコースタイムにして30分である。頑張れ太陽!もう少し、雲の威力を抑えていて欲しい。と思ったら、山頂の先はまだ雲が切れ青空が時折覗いたり、で雨の心配は未だ不要だった。



14:07、小屋に帰還!光岩までの往復を加算すると、コースタイムにして14時間35分程の道程を、9時間切れたとは、これは体調が良かったことも然ることながら、天候に恵まれた幸運も否定できない。
今日は寝る位置が昨日と異なったが、ひょんなことから隣の夫妻と山談義になり、アントニオ同様、全国津々浦々の名山を歩かれているのだな、と共感を覚えた。
夕飯時だが、今日はTVに天気予報チャンネルが映っていなかったが、心配はなかった。ただ、膝が故障しないか、県道27号線の擦れ違いで事故に遭わないか、高速の渋滞、と旅は最後まで気を抜けないのだ。今日はやった。光ピストンに9時間かからなかったのだ。良くやった。万歩計による歩数は4万を超えていた。
2日目の晩も寝付かれないとは珍しい。まぁ、だからと言って起きていても仕方ない。横になれば疲労は取れるさ。
翌日の朝食採取者は多かった。それぞれの帰路がある。皆さん、達者で。富士と日の出。日本の山の美、此処に在り。さて、吊り橋までコースタイム5時間、故障でもすればすぐにそれくらいにはなってしまうだろうと、序盤は普段の6割程度のスピードで降り始めた。途中、口数の多いおじさん3人組に先を譲る。断腸の思いはない。アントニオの生きる道だ。今日の下りも長い。焦るな。
ただ、水呑場あたりまで来て膝や脚の調子の良さも手伝い、バスより早く駐車場へ戻れるのではないかとの期待も膨らみ、徐々に速度を上げて行った。自分も休憩はしたが、横窪沢小屋にて停車中に先程の3人組を追い抜き、特急運転に切り替えた。快調過ぎる自分が恐ろしい。怪我するな。一度、ウソッコ沢小屋先の急梯子で足を滑らせて裂傷を負った以外はダメージもなく、吊り橋では対向者、対向熊さん、対向鹿さんにも会わずに高速下山を満了できた。
吊り橋の登山口到着は8:06!膝痛も殆どない。これは、小屋を出発した時点では速度を緩め、おじさん3人組に道を譲って低速暖機運転に努め、回転数が上がってから特急運転をしたための成果であろう。本日の第1関門突破である。両膝のサポーターを脱ぎ、意気揚々と東俣林道を南下した。多少埃っぽいが、体調万全だ。素晴らしい。

沼平から臨時駐車場までの道程はどれくらいだったろうか。少々歩くと後ろから軽トラックがやってきて、アントニオの脇に止まった。ひょっとして、乗っけて貰える!?!?優しそうなおじさんが荷台を指差す。をぉ!有り難い!単独行だったから乗せて貰えた可能性は高い!荷台に揺られながら、駐車場までの距離の長さに驚く。2km超は揺られていただろうか。駐車場までの間に2人組のハイカーを追い抜いたが、、、彼らには声は掛けられなかった。
駐車場付近には、下山者登山者入り乱れ、そんな中を凱旋気分で舞い戻った。駐車場事務小屋付近に軽トラックを停車させた。おじさんはどうやら登山指導センターの方のようだ。おじさんに礼を言うと、(礼なぞいいから)下山届書きなさい!はい、もちろん書きますよ!5時間下りコースを2時間53分で下ったのも今にしてみれば絶好調であったが、その後も運良く、駐車場到着まで3時間39分であった。出発準備中に東海フォレストのマイクロバスも到着してしまった。さっさと行かないと!
電波圏外が続いていたが、小集落等があるところで一旦停車し、観光会館にマイクロバス乗車キャンセルの意を伝えた。これですっきりして帰るだけ、、、とは簡単にはいかなかった。
県道60号線は、27号線よりやや広めと言うこともあって無謀運転車も少なくない。やっぱりいた。パジェロに乗ったおじさんだ。どうも車内同乗者と喋りながらの無神経な運転だった。こちらが停止してなければ事故になっていただろう。反省して欲しい。向こう3か月くらい車に乗らないで欲しい。
60号線でこのザマである。27号線が思い遣られる。ただ、27号線は狭路が恐ろしく連続しているため、無謀運転車は逆に少なかった模様である。R392で鍛えた狭路安全運転術はここでも活きていた。11年前のあの日は、往路のお化け屋敷迷路のような印象しか残っておらず、果たして帰路の印象が今一つであった。思い起こせば、あの時は井川湖付近からもりのいずみの温泉に寄ったのである。日中であっても27号線沿いは薄暗い個所も少なくない。R392はまだ明るいのだが、此方の方が難易度が上なのだろう。県道189号線の方が距離はあっても楽だったのかも知れない。次回は、、、次回があるのか。。。もう県道27号線も60号線も御免被りたい感じだな。。。
上助に至っては漸くセンターラインの途切れない道に安堵した。第2関門突破である。多少車は多いが流れている。対向車と擦れ違うのにこんなに苦労せずに済むとは、なんと有り難いことだろう。新静岡ICから高速に乗ったのは11時丁度である。予定通り井川観光協会のバスに乗っていたら、まだ臨時駐車場に辿り着けてもいなかったことであろう。
本日第3の関門は果てしなかった。東名高速は大和トンネル付近で朝っぱらから事故渋滞と言う。25km。。。厚木まで進めれば下道、と言う選択肢も存在するにはするが、厚木で降りても門沢橋付近もきっと渋滞だろうから、大和トンネルの先が流れていれば時間的には高速道のまま町田まで行った方が結局早そうである。秦野中井インター付近から始まった。渋滞中の燃費を抑えるべく、エアコンを停止して窓を全開にし、つい先日東京ガスの懸賞で当ててしまった折り畳みの団扇で涼を、とは考えていたが、団扇だけでは余り涼みを感じられず、思い出してはエアコンon、また暫くしてoffアンド団扇、を繰り返した。事故の処理は終わっても交通集中による渋滞は続いていた。ただ、それでも何とか先には進めていた。第3関門突破まで後僅かである。気を抜いてはいけない。事故は起こしてはならぬ。
中央道の上り線小仏トンネル過ぎ程の快調さはなかったものの、大和トンネルを過ぎて徐々に流れは良くなって行った。14時過ぎには町田インターで降り、暑いが再度給油しに行くのは面倒と思って2円引きチケットのあるESSOスタンドへ向かう。ズーラシア渋滞もなかった。下道は空いていた。色々あったが無事に帰還できた。かなりの好タイムであろう。天候に恵まれて幸いである。そして、自分の脚、腰もよくやった。ご苦労さん。
(完)

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付録:

山旅アドバイス
・県道27号線上助以北は狭路の連続。幾箇所と路面も傷んでおり、非常に運転し難い。
・茶臼小屋の朝食は5時から。夕飯も5時から。まんじゅうサービス。事前予約したからなのか、寝床は2日とも両側空けてもらえた。トイレは屋外にしかない。
・横窪沢小屋と茶臼小屋の寝具は布団でなく寝袋。