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不定期連載 山道をゆく 第210話
不定期連載 麦道をゆく 第6話
09/01/04~
継鹿尾山(庵選千名山441)
ランビック(ラ・フランス・エール、紫蘇エール、ホワイトエール)
犬山ローレライ麦酒館(季節限定(ボック)、ピルスナー、ヴァイツェン)
【ライン】

1/4(日)
庵庵…西谷〜二俣川〜海老名〜本厚木…ランビック…相模大橋…厚木
〜社家〜茅ヶ崎〜平塚〜大磯

1/5(月)
大磯〜小田原〜岐阜〜鵜沼…新鵜沼〜犬山〜善師野…熊野神社
…隠徳禅寺…大洞池…鳩吹山分岐…継鹿尾山…寂光院
…犬山ユースホステル…犬山橋(岐阜県側まで往復)…県道27号線
…ビッグリブ…羽黒駅…犬山ローレライ麦酒館…羽黒〜犬山〜新鵜沼
…鵜沼〜岐阜〜西岐阜〜豊橋〜掛川〜沼津〜横浜〜東神奈川〜鴨居
…庵庵

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年末の地ビール行脚時に、ランビックまで3連戦と見込んでいたが、年末年始の営業日の確認電話を1つした時点でそれを断念した。果たして、ラ・フランス・エールが未だ飲めるか、不安ながらも4日には営業する旨の情報を入手し、夕方に早い風呂を浴びてから家を発った。HPによれば22時までの営業である。のんびり厚木まで歩き、相模線経由で小田原に出るのが、ムーンライトながら接続上、一番コストパフォーマンスが良いので、バーで2時間程だらだらすることを見越し、逆算した時刻に出発した次第である。
果たして、ラ・フランス・エールは期待通りの美味であった。甘過ぎることはない。望月さん流の仕上がりだ。今日は態々摂取水分量を抑えていたため、格別であった。結局定番の紫蘇エールを何杯もお代わりした挙句、明日の山へ持参するPETボトルを、この店の仕込み水?で満たしていただいた。準備万端だ。しかし、否、案の定、ラストオーダーを40分は繰り上げられてしまい、21:20頃には店の外に追い出されてしまった。
1月夜の厚木駅地方は寒い。時間に余裕があり、ゆっくりと歩きたいところだが、如何せん、アルコール過剰摂取でトイレは近く、厚木駅のホームのトイレに駆け込まざるを得なかった。予定より1時間も早く駅に到着してしまった。だからと言ってムーンライトながらが繰り上がって来る由にもならない。家路へと間違え、下り列車に数駅間揺られてしまったが、それで折り返しても未だ未だ余裕があった。東海道線は上り列車も終了してしまい、方向を間違える訳にも行かず、1駅1駅チンタラと進むしかなかった。1月夜の大磯駅地方も寒かった。何とか予定通り時間を潰し、0:01発の小田原行きに乗り、小田原でムーンライトに乗り換えた。月曜とは言え、席は9割方埋まっており、おまけに小田原から乗ったすぐ後ろの座席の連中の喋りが止まらないのだ。時刻表に依れば今日はムーンライトながら91号は運転されない筈なのに、静岡か浜松かで旧あずさ色189系が隣のホームに並んでおり、そっちなら岐阜到着が1時間も早まったと言うのに、それを勧めてくれなかった鴨居駅のみどりの窓口氏を恨みたくもなった。定期列車の方は豊橋から全車自由席かつほぼ各駅停車となり、さながら名古屋周辺の始発電車は平日にはどんどん人が乗車し、3月に臨時列車に降格されるこの列車を惜しむ気持ちは木っ端微塵に打ち砕かれた。今後は夜行バスに頼るしかないのか、、、しかも鴨居駅氏の発券は7号車で、名古屋止まりの編成なのである。車掌と乗客との会話に耳を凝らすと、どうやら4号車か6号車に空きがあるとのことである。くたばれ。。。さて、何処で6号車以前の車両に乗り移るべきか。虎視眈々と下車客の多そうな駅を狙っていた。岡崎はどうかと思っているうちに席が取られ、或いは寝相の悪い輩に占領されてしまっていた。車掌が目の前で、2席を塞いで横になっている輩を叩き起こしてくれたため、遠慮なく通路側の席に座らせて貰った。通勤時間帯に相応しくない車両だ。特急東海も消滅し、ムーンライトながらも、合掌。
岐阜には来ないうちに高架化が完成しており、高山線の2両編成のディーゼルカーが3番線ホームに異彩を放っていた。鵜沼にて名鉄電車に乗り換える。赤い電車ばかりだ。関東の何処かもそうだな。そこも空港特急に力を入れてたな。空港連絡用に青色車両が導入されたのも同じだな。線路の幅は此方の方が狭いけど。転換クロスシート車両が多いのが有り難いか。

善師野駅のトイレで歯を磨いてから出発と目論んでいたが、片田舎駅に自動改札だけはあったが、トイレは見当たらず、仕方なしに歩き始めた。 ガイドブック内掲載の他山も検討していたが、今日の此方はあの東海自然歩道利用のコースとなっており、俄然やる気が出て来た次第である。落ち葉多い道は歩き易い。急登もない。しかし、平日とは言え、5人もコース上で擦れ違うとは恐れ入った。全て老人男性だったが。今日は出来るだけゆっくり歩いていた積もりだが、1時間40分コースを1時間ポッキリで歩いてしまった。継鹿尾山頂は山頂碑発見に一苦労した。展望台からは南アに、中ア、白山に伊吹山、そして伊勢の山並みが手に取るように眺められた。そして、眼下には木曽ライン。高山本線鵜沼駅に歩いて来た連絡通路、そして新鵜沼駅もはっきり確認できた。天晴れ。


寂光院には、、、そうだな、まだ3が日少々過ぎたくらいだったな、参拝客が非常に目立った。勢い余った者が登頂してたと言うことだろうか。そう、此処にも成田山が存在した。犬山ユースホステルの脇を掠めて木曽川の辺を歩き犬山遊園駅付近まで戻った。胡座式の厳しい犬山遊園モノレールが廃止されて数日が経過していた。遊園はひっそりとしていた。犬山城に寄る時間はなさそうだが、ツインブリッジを往復くらいはしてみようか。岐阜県側に軍艦島が見える。中腹の洞穴のような小屋のようなものがあるぞ。誰か住んでいるのだろうか。橋を往復した後は只管交通量の多い県道27号線を小牧方面へ南下して行った。念のため羽黒駅に寄り、帰りの切符を買っておこうか。


時間を調整しながら歩いたため、ほぼ待ち時間なく、開店第1号客として犬山ローレライ麦酒館の暖簾を潜った。岐阜県際とは言え、愛知県内のバイキングであるから、味噌煮込みうどん、きしめん、味噌カツ、手羽先、味噌土手鍋あたりの存在を期待していたのだが、皆無だった。少し辛いカレーが美味だった。飲み放題は季節限定、これはボックだったがこれを2杯、ピルスナーにヴァイツェンを1杯ずつでゲームオーバーとなってしまった。レストランのお姉さんに、羽黒駅付近から2軒ほど見た酒蔵の存在もあることから、仕込み水は何処の水を利用しているのかを尋ねたのだが、聞き取れなかったのか、ただただスマイルのみで返事を貰えなかった。レシートにはしっかり「スマイル \0」と打ってあった。後々パンフレットで確認したところ、木曽川の伏流水を利用しているとのことであった。木曽川、天晴れ。
さて、60分一本勝負をぎりぎりまで堪能しているうちに、予定していた名鉄小牧線の時刻が迫ってしまった。1本逃すと15分来ない。第6感で、ママチャリを運転しているお婆ちゃんが駅への最短ルートへ導いてくれるものと賭け、追い駆けることにした。途中までは正解だった。しかし、すぐに見失ってしまった。駅とも若干方向が違うように思う。レレっ、踏切を2度渡らないとこの川を越えられないのか!焦りに焦った。時間がない。バイキング超満腹を抱えてのダッシュは拷問のようであった。駅の自動改札の前に到着と同時に電車がホームに滑り込んで来た。往路に切符を確保しておいたのが正解であった。間一髪でセーフ。車両は市営地下鉄からの乗り入れのものだが転換クロスシートである。地下鉄なのに。犬山駅に同時に滑り込んで来たミュースカイ車両!新鵜沼方面に行く筈だ!乗ってみたい!駅の階段をダッシュしたがタッチの差で行かれてしまった。無念なり。仕方なく始発各駅停車で新鵜沼に戻り、後は只管JR線で帰るのみ。豊橋以東は各駅停車しかなく、何時ものように気だるさの中、東海道線に揺られていた。
(完)

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付録:
山旅アドバイス
・大洞池付近にトイレあり。
・寂光院から犬山遊園駅までバス便があるようだが、
ハイカーがバスに乗る距離ではない。